アル・ヌスラ戦線が北西部の街を占領

2014.3.25


 alarabiya.netによれば、日曜日にアルカイダにつながるアル・ヌスラ戦線を含む反政府派グループは、トルコ国境近くのシリア北西部の小さな街、カッサブ(Kassab・kmzファイルはこちら)を占領しました。

 彼らは街の外側にあるトルコ国境検問の支配も奪いました。

 シリア軍は、穴だらけの国境地帯に沿う反政府軍の補給路を切断することと国境の保安を狙った攻勢の一環としてレバノンとの国境に近い街をいくつか占領しました。

 反政府軍は金曜日にアサド大統領の家族の生家であり、彼が所属するアラウィ派の拠点であるラタキア州で攻勢を始めました。戦いはカッサブ周辺に集中しました。そこはシリアの少数派アルメニア人が主に住んでいます。

 人権団体「the Syrian Observatory for Human Rights」のラミ・アブドル・ラーマン(Rami Abdurrahman)は、反政府軍は月曜日にはカッサブを支配していますが、激戦は街中心部の外の丘で続いていると言いました。

 インターネットに投稿されたビデオ映像の中で、反政府派戦闘員2人がカッサブの屋根の上に立ち、祝いのために武器を掲げていました。カメラはナレーターがアサドの亡き父で前の指導者、ハーフェツ(Hafez)だという破壊された像の前を取り過ぎました。映像は本物のように見え、他の報道と一致しました。


 記事は一部を紹介しました。

 カッサブの占領は、反政府派の躍進かと思いましたが、街の位置はさほど重要な場所とはいえず、峡谷の行き止まりの部分を占領しただけのようです。

 西欧や湾岸諸国の支援を受けている自由シリア軍がなぜ、大きな戦果をあげないのかは、本当に不思議です。彼らが支援を得られていないという見解は本当なのかも知れません。

 シリア、ウクライナ、中央アフリカなど、世界各地で同時に重要な事態が進行中です。アメリカもヨーロッパも、問題にうまく対処しているようには見えません。まして、日本政府は自国の利益だけしか目に入っていないようです。本当に不安な時代です。


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