ヤルモク難民キャンプで人道危機が激化

2014.3.13


 BBCによれば、人道団体「the Amnesty International」は、シリア政府が民間人に対する飢餓戦術を使っていると言います。

 新しい報告書は、その結果、少なくとも128人の難民が包囲されたヤルモク難民キャンプ(Yarmouk)で死亡したと言います。数千人がまだそこに囚われており、破滅的な人道危機に向かっています。人道団体は家族たちは、狙撃される危険を冒して、街で食糧を探し回ることを余儀なくされていると言います。先週、新しい戦闘がキャンプの端であったと報告されました。

 17,000〜20,000人のパレスチナ難民とシリア難民がいると推定されるヤルモク難民キャンプは、首都で最大の激戦地区です。ここは2013年4月から電気がなく、基本的な医療資材がなくなってから、ほとんどの病院は閉鎖されました。

 人道団体のフィリップ・ルーサー(Philip Luther)は「シリア軍が戦争の兵器として民間人を飢えさせることで、戦争犯罪に関与しています」と言います。「猫と犬を食べるしかない家族と、食べ物を探して狙撃兵に攻撃される民間人の悲惨な描写は、あまりにもヤルモクで実現した恐怖物語のあまりにもお馴染みとなったディテールとなりました」。

 ルーサー氏は、大衆の包囲を「連座罰」だと言い、シリア政府に人道期間のキャンプへの即時アクセスを許可するよう要請しました。

 住民は人道期間に、何ヶ月も果物や野菜を食べておらず、少なくともヤルモクの住人60%が栄養失調であると言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 ヤルモク難民キャンプの悲惨な状況はすでに何年も続いていて、改善の見込みが立ちません。これまでに起きたことからは、ここでまだ人が生きていることの方が不思議です。

 なにより、元記事に示されている写真には心がつぶされます。瓦礫の街に難民が溢れかえっています。到底、正常な生活があるとは思えません。言葉を失うとは、こういうことなのでしょう。


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