歯磨きチューブの機内持ち込みに警告

2014.2.7


 military.comによれば、米国土安全保障省は、ロシア行きの航空機に、テロリストが歯磨きのチューブに隠して、爆発物を密かに持ち込む可能性を警告しました。

 匿名を希望した法執行官によれば、この脅威は、米国発を含めて、ロシア直行便がある航空会社に伝えられました。航空会社は爆発物が飛行中やオリンピックに到着したところで組み立てられると警告されました。

 同省は声明で、アメリカは現時点で国土への特定の脅威を承知してはいないと言いました。同省は国内と国外のパートナーたちと情報を定期的に共有していると言いました。

 デルタ航空はアメリカからモスクワへ唯一直行便を持っています。ロシアの航空会社アエロフロートとトランスアエロはアメリカへの直行便を持っています。アメリカのオリンピックチームの公式航空会社、ユナイテッド航空は、ロシアへの定期便は持っていませんが、ソチへチャーター便を何本か運航します。

 この警告はオリンピック前日に公になりました。


 記事は一部を紹介しました。

 これはテロリスト向けに、オリンピック直前の最後の警告みたいなもので、意図的にリークされたのだと思われます。警戒しているから、やっても無駄だと知らせるための情報戦です。

 チェチェン、ダゲスタンなどの武装勢力が、アメリカ国内で歯磨きチューブに爆弾を詰め込んで航空機に搭乗する可能性はほとんどありません。彼らはそのような資金や人的・物的資源を持ちません。米国内のテロリストが、この地方の武装勢力にシンパシーを感じる可能性は低く、いるとすれば、この地方からアメリカに移住した者くらいでしょう。

 しかし、歯磨きチューブにプラスチック爆弾を入れて、先端部に本物の練り歯磨きを詰めて、本物らしく偽装しても、爆発物探知犬や爆発物探知機に見つけられてしまうでしょう。それでも爆弾が検査をすり抜ける危険を防ぐために、こうして告知しているわけです。


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.