シリア内戦で子供たちに大きな被害

2014.2.6


 BBCによれば、新しい報告書はシリアの内戦で、子供たちが言葉で言い表せない、受け入れられない苦しみを受けていると、国連事務総長、潘基文(UN Secretary General Ban Ki-moon)は言います。

 子供たちは政府の拘束施設で性的虐待と拷問を受け、反政府派は彼らを支援や戦闘のために徴用していると、報告書は警告します。報告書は10,000人以上が殺されたと見積もります。それ以上が負傷し、行方不明になりました。

 子供と武力紛争に関する特別代表、ライラ・ゼロオギ(Leila Zerrougui)は来週、報告書の調査結果について外交官に説明する予定です。

 2011年3月1日から2013年11月15日までをカバーする報告書は、アサド大統領に対する反乱の初期、違反行為はほとんどがシリア軍、情報局、政府派民兵によって行われたと言います。それから戦いが激化し、武装した反政府派がさらに組織され、反政府グループによる関与の数が増加しました。

 報告書は、特に2011年と2012年、大規模な逮捕キャンペーンの間、子供たちが逮捕され、大人と共に拘留され、政府軍によって虐待と拷問を受けたと言います。目撃者は、虐待は金属製ケーブル、鞭、木製と金属の棒での殴打、性器へも含む電気ショック、指と足の爪を剥ぐ、強姦と強姦の脅迫を含む性的暴力、偽りの処刑、煙草の火による火傷、睡眠の遮断、独房への監禁、親族の拷問を見せることを含んだと言いました。

 調査官は、情報局と軍の要員によって、反政府派と関係があると疑われた子供たちに対して行われた性的暴行を記録しました。目撃者は、性的暴力には恥をかかせ、危害を加え、自白を強要し、親類へ降参するよう圧力をかけることが用いられたと言いました。性器に電気ショックを与えたり、燃やしたり、少年を、少数の例では少女を強姦することを含みました。

 反政府軍による性的虐待の主張もありましたが、調査官はアクセスできないために、更なる調査ができませんでした。

 先週、シリアのファイサル・メクダッド外務副大臣(Deputy Foreign Minister Faisal Mekdad)は、政府は子供を拘束しておらず、子供を虐待したり、殺したりしていないと言いました。

 報告書は反政府派の自由シリア軍が支援と戦闘のために子供を徴用していることを強調します。12歳から17歳の少年が訓練され、武器を与えられ、戦闘や検問所の要員として使われました。子供と彼らの親に対するインタビューは、親や親類を失ったこと、政治的動機、家族とコミュニティからの圧力が子供が自由シリア軍系グループに参加することに寄与しています。多くの子供は、反政府派に加わることが、彼らの任務だと感じると述べました。

 自由シリア軍最高軍評議会の公報は、ニューヨークタイムズ紙に、傘下グループのメンバーは少なくとも18歳以上でなければならず、子供を使う必要はなかったが、他のグループはより若いティーンエイジャーを使ったかも知れないと言いました。

 国連は政府軍が子供を正式に徴用している報告は受けていませんが、兵士と民兵が18歳よりも若い男性に検問所や襲撃の間に加わるように脅迫し、連れて行ったと言われます。子供たちは人間の盾としても使われました。


 記事は一部を紹介しました。

 この内容はかねてから言われていたこと、戦争で当然起きると想定されることですが、具体的に報告されたのは初めてです。こうした被害の具体化は、戦争の被害を防ぐ上でとても重要です。軍備だけが戦争を防ぐと考える人たちは誤っています。

 すでに報告されたものを含めて、すでにシリア政府の戦争犯罪は立証されたといえるレベルではないかと思います。これでもシリアを放置し続けるのでしょうか。最近、アメリカから反省の声が出ていますが、遅すぎるとしか言いようがありません。


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