日本人夫婦がイスラム国参加のために渡航か

2014.12.29


 毎日新聞によれば、東京都内に住んでいた、いずれも20代の日本人女性とフランス人男性のイスラム教徒の夫妻が11月、トルコに出国後、連絡が取れなくなっていることが政府関係者への取材で分かりました。

 夫妻はトルコの隣国シリアに広がるイスラム過激派組織「イスラム国」の支配地域に向かう意向を示していたとされ、日仏両政府関係者が説得したが「戦闘目的ではない」として渡航を止められませんでした。イスラム国では日本人や欧米人はスパイと誤解され、拘束される危険性があり、公安当局はこうした形での出国が相次ぐことを懸念しています。


 記事は一部を紹介しました。

 また、イスラム国へ日本人が参加したらしいといった記事ですが、気になったのは下記の部分です。

 政府関係者は「関係法令を精査したが、出国を止める規定はなかった。渡航の自由は尊重されるべきだが、現地で拘束されれば国の安全保障にも大きな影響を与えかねない」と懸念する。

 日本人が人質になったから、安全保障政策に影響が出るなんてナンセンスです。この発想は小泉政権時にイラクで日本人が人質になった時に、小泉純一郎首相が露骨に迷惑顔したのと同じ発想です。要するに、政治がやりにくくなる可能性を嫌っているだけ。

 安全保障政策は国家の独立や安全を図るために用いられるものであり、個別の事例に左右されないものであるのは明白です。たとえば、アメリカ政府は北朝鮮に自国民が人質になったからといって、安全保障政策を変更したりしません。日本人が世界のどこかで人質になる可能性は常にあります。それはむしろ犯罪であり、安全保障問題とは違います。

 こんな肝が小さいのが政府関係者なのでは心細い。コメントを紹介するだけで論評しない毎日新聞も同様。

 


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.