クルド軍がコバネ南部の補給路を封鎖

2014.11.13


 alarabiya.netによれば、クルド軍はイスラム国民兵がコバネ(Kobane)の軍隊へ再補給するのに使う道路を封鎖したと、クルド当局者と監視団体は水曜日に言いました。

 イラク系クルド人のペシュ・メルガ軍は10月31日に街で包囲されているクルド人民防衛隊と女性防衛隊の戦闘員を助けるためにコバネへ越境しました。混成部隊は現在、ヒルニジ村(Hilnij・kmzファイルはこちら)へつながる南東の道路を遮断したと消息筋は言いました。

 コバネ当局のイドリス・ナッセン(Idris Nassan)は、対イスラム国軍は戦略的高地ミステニュア(Mistanour)と高地の側面に沿って走る道路を奪ったと言いました。「イスラム国はこの道路を弾薬と戦闘員用に使っていました」。彼はペシュ・メルガ軍が先週、街への砲撃を止めるために、ミステニュア高地のようなコバネ郊外のイスラム国陣地への砲撃に集中していたと付け加えました。

 人権団体「The Syrian Observatory for Human Rights」は、クルド軍はミステニュア高地を奪うのではなく、イスラム国戦闘員が再補給のために使うのを防ぐために、ヒルニジ村への道路上で戦闘を始めました。

 イラク系クルド人のペシュ・メルガはコバネの軍隊がコバネ周辺のいくつかの村を占領するのを助けましたが、街の支配線は同じままです。

 military.comによれば、米政府は海外緊急活動費(OCO)の予算を強化するために、イラクとシリアのイスラム国と戦うために128億ドルを議会に要求し、OCO総額を714億ドルとしました。


 記事は一部を紹介しました。

 このニュースは決定的な意味を持ちます。これでイスラム国のコバネ侵攻は不可能になったと言えるほどに重要です。

 ミステニュア高地は軍事で緊要地形と呼ぶべきほど重要で、イスラム国はここからコバネに砲撃を行ってきました。よって、ここを占領することは極めて重要でした。

 しかし、それを無視して、ヒルニジ村へ向かったのは、イスラム国の砲兵陣地がすでにかなりの損害を受け、ほっておいても問題がない程度になっていることを示します。さらにヒルニジ村を占領することで、イスラム国の補給を困難にしました。

 ヒルニジ村を占領し、再補給を困難にすれば、市内のイスラム国は補給切れになり、やがて徹底することになります。

 クルド軍は戦術にかなった戦い方をしているので、おそらく、勝利を収めるでしょう。

 


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