アレッポからアルカイダ傘下グループが追放に

2014.1.9


 alarabiya.netによれば、シリア北部のアレッポから、アルカイダ傘下の「イラクとレヴァントのイスラム国家(the Islamic State of Iraq and the Levant: ISIL)の戦士がほとんど追い出されました。

 「反政府軍との激戦の後、ISILはインザラット地区(Inzarat)から撤退しました。郵便局の建物はイスラム主義反政府戦闘員が占領しました」と人権団体「the Syrian Observatory for Human Rights」は言いました。「アレッポ市内にISILのメンバーはほとんどいません」。

 ISIL司令部はかつて、いくつかの反政府部隊によって押収されました。「いくつかのイスラム主義反政府部隊の戦闘員がカディ・アスカル地区(Qadi Askar)の小児科病院の支配を得ました。それは市内のISILの司令部です」と人権団体は言いました。

 ISILは火曜日に、その戦闘員にその他の反政府グループを粉砕するよう命じました。

 アル・ヌスラ戦線の指揮官、アブ・モハマンド・アル・ゴラニ(Abu Mohammad al-Golani)は、火曜日にハイレベルの戦闘がISILとの間に起きたと言いました。彼は戦闘を、ラッカ(Raqqa)でのアル・ヌスラ戦線指揮官の逮捕のような、彼がISILが作り出した誤りと呼ぶものだと主張しました。メッセージの中でゴラニは、すべての反政府派にアサド大統領に対して団結するように迫りました。「この不幸な状況は、失ったものから地上を救うためのイニシアティブを行うよう、我々を促します。このイニシャティブは、独立したリーダーシップを持つ、すべての認められている派閥から合法的な委員会を形成することを求めます。ゴラニは、グループ内の内紛をすべて終わらせ、捕虜の交換を行わなければならないと指摘し、反政府派は政府軍との戦いに集中し、互いに戦うべきではないと言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 久しぶりのシリア内戦に関する情報ですが、進展と呼べる内容ではないのが残念です。アルカイダ系を戦場から追い出せたのは幸いだと言えるだけです。また、彼らが舞い戻ってくる可能性もあります。 アレッポで少し態勢が整ったという話で、政府軍に対して前進をみたわけではありません。これを足がかりに、アレッポ周辺の政府軍に対して攻勢をかけられるようでなければ意味はないのです。


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