昨年、ソマリアの海賊が激減

2014.1.16


 BBCによれば、海賊行為は過去6年間で最も事件数が減り、ソマリアの海賊がピークだった2011年から40%減少しました。

 昨年はソマリア沖で15件が起きただけだと、国際海事局(the International Maritime Bureau: IMB)は言いました。これは2011年の237件、2012年の75件から減少したことを記録は示します。武装警備員の乗船、国際的な海軍のパトロール、ソマリア政府の安定化の作用が海賊阻止を助けたとIMBは言いました。IMBの長、ポッテンガル・ムクンダン(Pottengal Mukundan)は「世界的な海賊の減少の最も大きな単一の理由は、東アフリカ、ソマリア沖の海賊の減少です」と声明で言いました。「ソマリアの海賊に国際的な統合された努力を続けることは不可避です。この段階で少しでも安心すれば、海賊行為を再燃させかねません」。

 IMBの年間国際海賊報告は、2013年に300人以上が、ほとんどは銃やナイフが用いられ、洋上で人質にとられ、21人が負傷したと言いました。インドネシアは昨年、最も海賊の攻撃が多く、すべての事件の50%以上を占めました。しかし、報告書は低レベルの思いつきの強盗は、アフリカ沖のより深刻な事件とは比べられないと言いました。

 西アフリカの海賊は昨年、世界中で19%の攻撃を行いました。この地域の攻撃51件中31件を占めるナイジェリアの海賊は特に凶暴で、乗員1名を殺し、身代金目的で陸上に留め置くために36人を人質にしました。

 11月、国連と世界銀行は、アフリカの角沖の海賊活動は、2005年から2012年の間に4億ドル以上の利益をあげたと報告しました。


 記事は一部を紹介しました。

 何が海賊を減らしたのかは分かりませんが、ソマリア政府が安定化したことが大きいと思いたいものです。海軍などによる海賊対策は一時的な効果しか生みませんし、金がかかるため海賊が減ったとしても国家の財政を圧迫します。結局のところ、ある程度の生活ができるのなら、誰も海賊などしたくはないのです。

 現在の世界は、少数の富める国と貧しすぎる国によるせめぎ合いです。その結果として、テロが横行するようになっています。そこに目を向けないことには、問題は解決しません。


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