シリア政府が反政府派の化学兵器の証拠を握る?

2013.9.27


 military.comによれば、シリアのバシャル・アサド大統領(President Bashar Assad)が水曜日、ベネズエラ国営テレビ「Telesur network」に、反政府派が内戦に化学兵器を持ち込んだ証拠を持っていると言いました。

 スペイン語でダビングされた放送では、アサド大統領はすべての証拠が反政府派が化学兵器攻撃の犯人であることを示すと言いました。彼はシリア当局が化学兵器の貯蔵書と研究室を見つけ、すべての証拠はロシアに引き渡したと言いました。

 アサド大統領は40分間のインタビューで、テロリストたちは国連査察官のアクセスを妨害しようとするだろうと言いました。彼はサウジアラビアを含めた国がシリアの反政府派を武装させた証拠があると言いましたが、どの国が価格兵器を提供したかは言いませんでした。

 彼はアメリカとイラン関係の融和の徴候についても尋ねられました。彼は発展を前向きだとしながらも、イラン政府がアメリカ政府を信用していることを意味するとは考えないと言いました。彼はアメリカがイランに核技術を持たないように圧力をかけることを止めるのが重要だと言いました。

 アサド大統領はオバマ政権が8月21日のガス攻撃をアサド政権が行った証拠を持っていると主張して嘘をついたとも言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 どんな証拠があるというのか知りませんが、早くその内容を見たいものです。貯蔵書と研究室の写真か何かなら、シリア政府には簡単に偽造できるでしょうから、大した証拠にはなりません。シリア軍のそれを撮影して渡せばよいだけの話です。

 外国が化学兵器を引き渡したのなら、研究室などなくても使えるような完成品を渡したはずで、研究室が必要あるのかが疑問です。

 アサド大統領は、ブッシュ政権がやらかした「イラクの大量破壊兵器」の嘘を利用して、オバマ政権を攻撃しているようにしか見えません。

 イスラム諸国では聖戦のためには嘘をつくことが許されると考えられており、シリア政府はこれまで化学兵器は持っていないと言っていたのに、一夜にして、それを引き渡すと言い始めました。

 オバマ政権が握る証拠は盗聴や偵察衛星のデータであり、それを公開することは諜報技術も公開してしまうために、アメリカにはできないのです。アサド大統領はそこを利用しているわけです。


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