政府軍がホムスを進撃中か

2013.7.9

 BBCによれば、人権団体「The Syrian Observatory for Human Rights」は、月曜日にバブ・ホウド(Bab Houd・kmzファイルはこちら)とアル・サファファ(al-Safsafa)が砲と戦車による重爆を受けたと報告しました。

 人権団体はカルディヤ地区の約5分の1が政府軍に占領されたといいました。それよりも前に、シリア政府は地区すべてを政府軍が支配下に置いていると主張しています。

 自動車爆弾が大半がアラウィー派とキリスト教の地域であるアクラマ(Akrama)で爆発し、少なくとも4人が死亡したと政府と活動家は言いました。

 alarabiya.netは、インターネットに投稿されたビデオ映像について報じました。ホムスの13世紀に建てられた「カリド・イブン・アル・ワリド」のモスク(the Khalid ibn al-Walid mosque・kmzファイルはこちら)が重爆にさらされています。爆音が聞こえると、煙がモスクの銀色のドームから立ち上りました。

 他のビデオでは、破壊された建物が、「カリド・イブン・アル・ワリド」モスクの近くのアル・カリディヤ地区(Al-Khalidiyeh・kmzファイルはこちら)とされる場所にみられます。

 銃声と爆発音のほとんど途切れのない反響が狭い通りを通して響くのが聞こえます。

 トルコのイスタンブールで、新しく選ばれたシリア国家評議会の指導者は、反政府軍の陣営は弱く、ラマダンの聖なる月に休戦を提案すると言いました。ラマダンは7月9日火曜日にはじまります。ダマスカスでそうした提案を受け入れる徴候はありません。


 記事は一部を紹介しました。

 シリア軍は順調に市街地を破壊しながら、反政府軍を包囲して、追い詰めているように見えます。他に言いようがありません。反政府派から休戦を言い出しているようですが、シリア政府が応じるわけがありません。

 一時、アルカイダ系武装勢力の活動が著しかったのですが、どこへ行ってしまったのでしょうか?。治安面からは、彼らはいない方がよいのですが、その動向が不透明すぎます。

 思い切ってホムスは諦めて、態勢を立て直すしかないのかも知れません。支援国から来た武器で戦力が整うまでは、我慢しかないのかも。それくらいしか言いようがありません。


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.