シリア:4百万人が食糧を得られず

2013.7.6

 alarabiya.netによれば、国連はシリアの人口の五分の一にあたる4百万人が必要な料を生産したり、購入できておらず、紛争が続くと、状況は来年、さらに悪化すると言いました。

 5月と6月のシリア訪問に続き、国連組織 国連食糧農業機関(FAO)と世界食料計画(WFP)は、今後12ヶ月間の国内生産高は激しく下落するだろうと報告書の中で言いました。

 当局は、2013〜2014年のために、シリアは150万トンの小麦を輸入する必要があると見積もっています。小麦の生産高は内紛前の400万トンだった年間平均から約40%少ない240万トンへ下落しました 。


 今日もメディアはエジプト内乱の話題ばかりです。この記事を書いた後で、ホムス攻勢に関する記事が出ているのを見つけたので、時間があれば、あとで掲載します。

 内戦の場合、農業生産が下落し、食糧不足に陥ることがよくあります。そのため、国際法では、農業施設などへの攻撃を禁じているのですが、なかなか実態は理想とかけ離れています。流通機関も戦争の被害を受けるので、物資不足はさらに加速されます。

 シリアの場合、食糧が危機的レベルにまで来ているので、直ちに停戦するのが望ましいのですが、うまく行っても秋までは解決しそうにありません。紛争両者の情報発信が弱いので、情勢を把握しにくいのが残念に思っています。


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