シリア軍が首都で化学兵器を使用

2013.6.20

 alarabiya.netによれば、自由シリア軍は水曜日に、ヒズボラとシリア軍がダマスカスで化学兵器を使ったと報告しました。

 反政府派の活動家によれば、ダマスカス郊外のザマルカ(Zamalka・kmzファイルはこちら)が化学兵器で狙われ、それは窒息による犠牲者を生み、多くの死者をうみました。より多くの市や町がシリア軍によって砲撃されています。戦車が南西の町、ザバダニ(Zabadani・kmzファイルはこちら)の入口に派遣され、農地を砲撃し、大きな損害を出しました。イデリブ州で、反政府派と政府軍の戦いで大勢が殺されました。自由シリア軍はデリゾール(Deir Al-Zour・kmzファイルはこちら)の軍用空港をなんとか支配しています。活動家は政府軍が撃ったと思われるミサイル30発がアル・ガント郊外(al-Ghanto)に着弾した後、犠牲者が報告されたと言いました。

 military.comによれば、アメリカとヨルダンの年次演習が終わったあと、シリア国境に1〜2個のパトリオット部隊を配置し、12〜24機のF-16戦闘機を置いたままにすることに同意しています。


 記事は一部を紹介しました。

 記事には犠牲者を示した映像がついていますので、ご覧ください。

 西欧からの警告が行われたあとで、シリア軍があからさまに化学兵器を使っていることが確認されました。これは外国の軍事介入をさらに強化させることにつながります。やはり、化学兵器の貯蔵施設、研究所などへの空爆は避けられないと考えます。

 これまでの報道では、反政府派への支援は、小火器のほか、小口径の迫撃砲程度とみられていますが、これだけでアサド軍を倒せるとは思えません。

 現在、ヨルダンで米軍とヨルダン軍の年次演習が行われています。それに使った兵器が、そのまま対シリア用に使われます。すぐにF-16で空爆を行うと、ロシアを硬化させるので、この態勢のまま交渉しようとアメリカは考えます。その上でどうするかが検討されることになります。


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