ゴラン高原でイスラエルとシリアが交戦

2013.5.22

 BBCによれば、イスラエル軍とシリア軍がゴラン高原の停戦ラインを越えて戦闘を行いました。

 イスラエル軍はシリアから攻撃を受けた後で反撃したと、イスラエル国防軍は言います。メディアは負傷者はいなかったと報じています。シリアは停戦ラインを越えてシリア軍の支配地域に入ったイスラエルの車両を破壊したと言います。シリアとイスラエルはここ数週間、何度も戦闘を行いました。イスラエル軍は、車両が攻撃された後で、正確な反撃を行ったと言いました。シリア軍の声明は、イスラエルの車両をその内部にあった物すべと共に破壊したと言いました。声明は、車両が停戦ラインを越えて、反政府派が支配するバイル・アジャム村(Bir Ajam)に向かった後で攻撃したと言い、主権を侵害する試みは即時、断固とした報復を受けると警告しました。

 シリアのアサド大統領は以前に反政府派を支援したと批判しましたが、実質的な証拠を示しませんでした。

 火曜日の事件の後、イスラエルの参謀長、ベニー・ガンツ中将(Lt Gen Benny Gantz)は、イスラエルはゴラン高原がアサド大統領に活動しやすい場所になることを許さないと言いました。

 BBCがシリアのクサイル(Qusair)に関する追加の情報を報じました。

 ベイルートにいるBBCのジム・ミュアー記者(Jim Muir)は、国営メディアが報じたクサイルの映像はすべて、町の外縁部の外側であり、ほぼすべてを政府軍が占領したようには見えないと言いました。人権活動家のグループも政府軍が町を占領したことを否定しました。あるレポートは、前進しようとした政府軍の戦車6両が破壊されたと言いました。記者は何人の民間人がクサイルに残っているかは分からないと言います。反政府筋は少なくとも40,000人が残っていると言います。

 国営テレビは政府軍が民間人が戦闘を避けて逃げるために保護された回廊地帯を設けたと言いましたが、人権活動家は多くの人は政府の支配地域に入れば、迫害と拷問があることを恐れていると言いました。

 反政府連合の国家評議会は、大量虐殺が迫っているとして、アラブ連盟に緊急会合を要求しました。

 人権団体「The Syrian Observatory for Human Rights」は、ヒズボラのエリート兵23人が殺され、70人が負傷したと言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 イスラエル軍の車両が反政府派の村に向かったことは、シリア側の主張だけしか記事には書かれていません。その事実関係は何とも分かりませんが、イスラエル軍が攻撃を受けたことは間違いがありません。イスラエルは負傷者はないと言い、シリアはすべて破壊したと言います。こういう不確実な情報が出た場合、とりあえず、確実な部分だけを頭に入れるしかありません。

 イスラエルのシリア内戦への関与が増えていることは気になりますが、この戦いが介入を決定的にすることはありません。

 クサイルの記事からは、やはり、政府軍がまだ街を支配していないことは間違いがないと分かります。しかし、国家評議会が虐殺が近いと警告しているのは、危機的状況にあることは間違いがありません。反政府派の援軍が政府軍を止められるかどうかが問題です。断片的な情報だけで、現状が分かりにくいのが残念です。


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