化学兵器廃棄作業は米民間専門家が実施

2013.12.7


 military.comによれば、米国防総省当局者は、シリアの化学兵器を洋上で廃棄する仕事は、米国防総省の要員による、完全に民間人の活動となるだろうと言いました。

 大量破壊兵器が専門の国防総省高官は、大半がびらん剤のマスタードガスと神経剤サリンの液体貯蔵物の破壊に関して、「我々の評価は無力化プロセスのリスクは非常に低いということです」と言いました。「我々はこれは比較的リスクの低い活動だと考えます」と匿名の当局者は言いました。当局者は「海洋へ投棄することは絶対にないと断言します」。

 国防総省の会見で、初の洋上での化学兵器廃棄計画に関与する3人の高官は、詳細はまだ化学兵器禁止機関と検討中ですが、活動は軍人民間人を問わず、アメリカの要員をシリアに送ることはないと言いました。

 化学兵器禁止機関はシリア政府に約200トンの化学剤をラタキア港へ12月31日までに運ぶよう要請しました。マスタードガスとサリンを製造できる化学剤は液状で、砲弾や爆弾へ武器化されていないと、国防総省当局者は言いました。液状の薬剤は米軍が支給する特殊なコンテナに入れ、それから価額平均指揮官が雇った船(恐らくはノルウェー船)に積み込まれ、まだ決定していない別の地中海の港へ運ばれます。第二の港で、化学兵器禁止機関の船は648フィート長の、米運輸省海事管理局所有の「MV ケープ・レイ号」にむかえられます。国防総省の民間人専門家約60人が、25~30人の乗員と共にケープ・レイ号に乗船します。

 液体の化学剤を水と漂白剤で希釈するために、ケープ・レイ号はデッキ下に野戦展開加水分解システム(Field Deployable Hydrolysis Systems)2基を装備しました。作り出される廃棄物は、まだ決まっていない国で処分されます。また、洋上廃棄が地中海か他で行うのかも決まっていません。

 ケープ・レイ号は母港ノーフォークを1月中に出港し、45〜90日間で廃棄プロセスを行います。化学兵器禁止機関によるコストの見積もりは確定していませんが、オバマ政権は化学剤の廃棄技術、無力化への完全支援と財源の貢献を約束しました。


 記事は一部を紹介しました。

 作業に関しては、かなりの具体化が進んだと判断してよい状況に来ました。まだ、不確定のものがあるとはいえ、あとはラタキアまでシリア軍が化学剤を運べるかにかかっていると言えます。つまり、シリア国内の治安状況が鍵ということです。後は祈るだけです。

 しかし、化学兵器廃棄がシリア内戦への国際社会の努力のすべてと考えてはなりません。重要なのは、内戦を終わらせ、この地域を安定化することです。それはすっかり忘れ去られて、廃棄手順の話ばかりになっているのは問題です。


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