レバノンのシリア難民キャンプに風雪の被害

2013.12.13


 BBCによれば、国連は冬の嵐の到来で、レバノンにいるシリア難民について、極めて強い懸念をもっています。

 レバノン北部と200を越える非公式の難民キャンプがあるベッカ渓谷(the Bekaa Valley)には、雪と雨、強風、氷点下の気温がありました。

 国連難民高等弁務官(UNHCR)は、800,000人を越える、レバノンに避難したシリア難民を守るために懸命に活動していると言いました。

 レバノン軍は毛布を含む非常品キットを配布するのを支援しています。

 「我々はベッカ地域が本当に寒いので心配しており、間に合わせのシェルターに暮らす難民について、シェルターの多くが低水準なので、特に懸念しています」とUNHCR報道官、リサ・アボウ・カリド(Lisa Abou Khaled)は言いました。

 少なくとも80,000人の難民は冬をテントですごさなければなりません。多くは僅かな防護しかない、未完成か暖房のない建物に暮らしています。

 アボウ・カリドは、UNHCRはシェルターが損傷したり、破壊される可能性がある難民を助けるための物資(プラスチックシート、フロアマット、毛布、マットレス等)を貯蔵しています。物資は地方評議会にも与えられました。

 「シリア難民、特にテントにいる者は寒さに震えています」と数ヶ月で20,000にんの難民が到来したアーサルの議員、ワフィク・カラフ(Wafiq Khalaf)は言いました。「氾濫した場所では、水が屋根、地面からテントの中に流れ込んでいます」と彼は言いました。「現時点で積雪は10センチですが、もっと降ると予測します」。

 BBCのジム・ミュアー(Jim Muir)は、ベッカ渓谷で、薪がないために、子供の靴がないにも関わらず、古い靴を薪代わりにする家族に会いました。似た場面は、この地域全体にあります。

 気象予報士は積雪を7.6〜13cmと予測します。

 イラクから初の支援物資が空輸されます。12機分の補給品の貨物が数日中に飛来します。この決定は、陸上の輸送隊が検問所で、銃撃され、繰り返し攻撃されて、拘束された後で決められました。


 記事は一部を紹介しました。

 記事には、被害に関する具体的記述はありません。しかし、状況からして、かなりの被害が出ていると想像します。追って、詳細が知らされるでしょう。その時には、すべて手遅れですが、もはや、早急に実現できる解決策はありません。

 こうやって、ひどい被害が出ないと状況を理解しないという態度が、現沢の国際社会の良識なのです。どうしようもないほどの、軍事音痴、平和音痴としか言いようがありません。

 いずれ今年のシリア対応を世界が後悔する日がやってきます。


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