米二長官が千鳥ヶ淵戦没者墓苑を訪問

2013.10.4


 military.comが、ジョン・ケリー国務長官(Secretary of State John Kerry)とチャック・ヘーゲル国防長官(Defense Secretary Chuck Hagel )の日本訪問について報じています。合意の内容は国内報道でも報じられている通りです。しかし、その中に興味深い記述があります。

 木曜日早く、ケリー長官とヘーゲル長官は、第二次世界大戦以降、350,000人以上の無名戦没者の遺体を埋葬する、非宗教の千鳥ヶ淵戦没者墓苑を訪問しました。彼らは近くにあり、有罪になった戦争犯罪者を含む、1800年代後半から1945年までに戦死した日本人兵士250万人を讃える靖国神社には行きませんでした。


 靖国論争において、日本の要人がアメリカを公式訪問する際には、アーリントン国立軍人墓地を訪問して、献花するのだから、日本の政治家が靖国神社を参拝して何が悪いという意見を目にします。この記事を見ても分かるように、アメリカの要人は、公式訪問の際には、千鳥ヶ淵戦没者墓苑に行くのです。靖国神社は宗教施設で、神式の参拝しかできません。異教徒である二人の長官には、それはできない話です。A級戦犯が祀られているかどうかは関係ありません。だから、アメリカの要人は無名戦士墓地である千鳥ヶ淵に行く訳です。

 この単純なことを理解しない人たちがいて、日本の政治家の靖国参拝は当然であり、外国が批判するのは内政干渉だと言ったりします。私自身、祖父が太平洋戦争で戦死していますが、機会があれば、靖国神社ではなく、千鳥ヶ淵墓苑に行きたいと思います。


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