アサド大統領が来年の大統領選挙に意欲

2013.10.22


 BBCによれば、シリアのダルア市(Deraa)近郊で、政府軍との戦闘の最中に反政府派上級指揮官が死亡しました。

 離反した元シリア軍将校、ヤセル・アル・アブード(Yasser al-Abboud)は、タファス町(Tafas)にある政府軍検問所への攻撃を指揮中に死亡しました。アブ・アマル(Abu Ammar)として知られる彼は、ダルア州の最高軍事評議会の作戦室を率いていました。

 シリア国営テレビは、彼を「犯罪者で、裏切り者の逃亡者」と呼びました。アブードはファルージャ・ホーラン旅団(the Fallujah-Horan Brigade)の指揮官で、ある活動家は彼を「戦場で最も有能な指揮官の一人」と言いました。

 一方、アサド大統領はアル・マヤディーン・テレビ(al-Mayadeen)に、彼は2014年の選挙に立候補できない理由はないと言いました。彼は「個人的に、私は次の大統領選挙に立候補するよう指名されない理由はないと思います」と語ったと報じられました。


 記事は一部を紹介しました。

 見込みのない和平会談に関する部分は省略しました。それよりも、気になるのはアサド大統領の発言です。彼が今後も大統領の座に留まる気なら、和平会議など開催する意味はありません。ただでさえ有効性が疑われる和平会議がさらに疑わしいものになっただけです。こうした政治的な動きで時間を浪費する間にも、冬は目の前に迫っています。シリア国内に留まる人々はさらに大勢が命を落とすでしょう。


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.