トルコ軍がシリア反政府派を支援

2012.8.14


 BBCによれば、トルコ国内でトルコ軍によるシリア反政府派への支援が行われています。

 スワイバ・カナファニ(Thwaiba Kanafani)は6月末に自由シリア軍に加わり、スパイ活動をしています。女性は男性よりも簡単にアレッポ周辺を移動できます。「沢山の女性が私と一緒に多くのスパイ活動をしています」「私たちは政府軍の人たちがいる場所をチェックして、自由シリア軍を配置する最良の場所を探します」「私たちは自由シリア軍が政権高官を拘束するのを助けるためにスパイ活動もしています」「なぜ自分が頭を撃ち抜かれるのを恐れないのかが分かりません」「でも、死に直面した時、恐怖はなくなることがあります」。

 カナファニは軍経験のない多くのシリア人の一人でもあります。トルコ軍が運営する秘密の訓練所がトルコにあると言います。「トルコの人たちは本当に我々を助けてくれます。多くの人たちがその訓練所で訓練をしています」「訓練は本当にプロフェッショナルです。ある日は4時間眠れるだけです」「山を登り、武器の訓練を受けます。それはハードワークです」。

 カタールとサウジアラビアは軍事支援と通信のための秘密のセンターと説明される援助を提供しています。これはアダナに設営されたことが報告されていますが、その国もその存在を確認していません。別に、反政府派はトルコで作戦室を配置するために、シリアの都市から志願者を集めることを議論するために、イスタンブールで外国人との会議を要請しました。目的は反政府派の行動と武器供給を調整、計画することです。トルコはシリアの反政府派に武器を提供していることを否定しています。

 オバマ大統領は秘密の援助を提供する許可を与えましたが、どのような援助が検討されているかは明らかではありません。金曜日にイギリス政府は来月より多くの通信機材を反政府派に提供することを確認しました。反政府派は何ヶ月も、対戦車・地対空ミサイルのような、さらに洗練された兵器を提供するよう国際社会に要請していました。しかし、反政府派を支持する国はそうした兵器が反政府派の中で働いているジハード戦士のグループにわたることを恐れて乗り気ではありませんでした。

 military.comによれば、反政府派は政府軍のミグ戦闘機を撃墜し、撃墜した瞬間とパイロットの映像を公表しました。

 アル・アラビヤが報じたこのビデオの信憑性は独自に確認されていません。反政府派は機体がシリア東部で撃墜されたと主張し、シリア政府は軍用機が故障してパイロットが脱出したと言います。反政府派の主張が証明されるなら、反政府派の防空能力が飛躍的に向上したことになります。


 当然そうなっているはずのことが、ようやく明らかになったという気分です。カナファニの話はシリア政府を慌てさせるための偽情報かも知れません。しかし、実際に行われていても、まったく不思議ではないことです。トルコ軍による支援は、アルカイダの反政府派への援助を断ち切るためにも必要です。トルコ軍の本格的な支援の方が、アルカイダの支援よりは確実だからです。オバマ大統領が表明した支援は、こうした軍事訓練にも関係があると思われます。

 公表されたミグ撃墜のとパイロットの映像は真偽を確認できないものの、信頼して構わないように思いました。ミグ戦闘機は対空砲で撃墜されたように見えますが、はっきりとは分かりません。機銃の発砲音がする中、機体が急に火を噴くところが、それを連想させます。あるいは、はっきりと見えないだけで、地対空ミサイルが使われた可能性もあります。興味深いことは、反政府派兵士がシリア陸軍らしい制服を着ていることです。手前にいる男性は大尉の階級章をつけているように思われます。彼は元政府軍兵士かも知れません。パイロットの背後に立っている反政府兵士はAK-47の他に、オーストリア製のステアーAUGを持っています。この小銃の弾薬は5.56x45mm NATO弾で、AK-47用の7.62x39弾は使えません。これは反政府派がNATO軍から支援を受けている証拠といえ、その窓口はトルコ軍であろうという想像ができます。もちろん、武器商人から買ったのだと言われればそれまでです。



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