アブド上等兵に有罪判決下る

2012.5.25


 military.comによれば、爆破未遂事件のナセル・ジェイソン・アブド上等兵(Pfc. Naser Jason Abdo)に有罪判決が下りました。

 陪審員はアブド上等兵に最も重たい、大量破壊兵器の使用未遂を宣告しました。それは彼を終身刑にする可能性があります。彼は米国将校と従業員の殺人未遂、連邦の暴力犯罪を促進させる武器の所有4件でも有罪でした。

 録音された警察の尋問で、アブドは「自分の部隊がアフガニスタンでやったことを評価しない」ので、フォート・フッド基地地区での攻撃を行う計画だったと言いました。

 当局は沢山の爆弾製造の材料(装填された銃、銃弾143発、スタンガン、その他の物品を彼のバックパックと部屋から見つけました。しかし、ザック・ボイド弁護士(Zach Boyd)は彼の計画は準備の先へ進まなかったので無罪であるべきだと陪審員に言いました。

 判決の前に別の記事が報じられていました。

 military.comによれば、アブド上等兵は法廷でマスクを着用していました。先月、彼は裁判のあとで自分の唇を噛んで、保安官と副保安官に血をかけたことを問われてきました。当局は過去に看守にも血をかける事件があったと報告しました。

 アブドは鼻と口にマスクをかけ、保安官は保護メガネをかけて彼の近くに立っていました。マクレナン郡の保安官ラリー・リンチ(Larry Lynch)はアブドがマスクをつけていることにコメントできないと言い、報道禁止命令は弁護士が事件を公に述べることを防いでいます。

 彼は軍事裁判にかけられていません。被告弁護団は取り得る戦略についてコメントしていませんが、精神異常による無罪を訴えるつもりはありません。


 記事の大半は昨日の記事と同じで、目新しい部分だけを紹介しました。

 意外にも裁判は終了してしまったようです。弁護人の反対尋問はそう長くなかったということでしょうか。

 これらの記事は彼が事件を起こす準備をしていたことだけを確認し、そこで止まっているように見えます。弁護人が言うように、犯行は準備段階から先へ進んでいなかったのかどうかを確認したいと思いました。

 彼が買ったもので爆弾は作れるでしょう。購入した無煙火薬2.7kgに散弾約140発(1発の火薬重要が6.2gとして868g)を分解して取り出した無煙火薬を加えると3,568gです。これを圧力釜に入れて、それを時限装置で爆発させるつもりだったはずです。圧力釜の大きさは分かりませんが、隙間ができるはずなので、そこは何か別の物で埋める必要があります。うまく作ればそれなりの威力がある武器になりそうです。

 それでも、有罪にする証拠は十分にあるように思えますし、彼自身が自白もしています。明白といえば明白のように思えますが消化不良です。他の記事も読んでみる必要があるかも知れません。



Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.