ハディーサ事件2軍曹が除隊へ

2012.4.21


 military.comによれば、米海兵隊はハディーサ事件でイラク人24人を虐殺した分隊の海兵隊員2人の解雇手続きを開始しました。

 レイ・マバス海軍長官(Navy Secretary Ray Mabus)が決定し、サニック・デラ・クルツ3等軍曹(Sgt. Sanick Dela Cruz)とウンベルト・メンドーサ3等軍曹(Sgt. Humberto Mendoza)は異動を通知されました。2人のコメントは得られていません。海兵隊はフランク・ウートリッチ2等軍曹(Staff Sgt. Frank Wuterich)の裁判で、彼らの証言と交換に彼らへの起訴を取り下げました(ウートリッチの裁判終了に関する記事はこちら)。

 海軍長官は書簡の中でクルツとメンドーサの事件が彼らの行いについて面倒な情報が明らかになったと言いました。彼は現場で白い車の隣で発見された5人の男性の死者に関する状況に関するクルツの虚偽の陳述を引用しました。詳細は提供しませんでしたが、メンドーサも嘘をついたと長官は言いました。「そうした行為は海軍省の基本的価値観とまったく矛盾します」とマバス長官はジム・アモス海兵大将(Commandant Gen. Jim Amo)への書簡で書きました。「軍の最大の利益を優先し、クルツ軍曹とメンドーサ軍曹に対する除隊手続きを直ちに始めるよう命じます」。

 ウートリッチの裁判中に、メンドーサとクルツは証言台で、彼らが分隊を守るために調査官に嘘をついたことを認めました。彼らはあとで真実をいうべき時だと決めたと陪審員に言いました。


 詳しく書かれていないものの、ウートリッチの裁判で彼の部下が虚偽の証言をしていたようです。 おそらく、この5人は通りかかったタクシーに乗っていた運転手と学生でしょう。海兵隊員は5人を車から降ろした後で射殺しています。多分、5人が抵抗したので撃ったと言ったのではないかと思われます。

 この偽証を重く見て除隊処分をしたということは、やはりこの事件が虐殺だったことを裏づけていると思われます。私は海兵隊員たちの責任は極めて重いと考えています。ウートリッチが有罪を認めたために裁判が終了し、これ以上のことは明らかにならない見込みです。



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