アフガン兵がパキスタンに家族を居住?

2012.2.18


 military.comによれば、パキスタンに家族を住まわせているアフガニスタン兵が親類をアフガンへ引っ越させないならば軍を去るよう命じられました。

 ワシントンポストは、パキスタンの武装勢力と結びついたアフガン兵が関与した事件への対応が両国間の問題を悪化させると言いました。この方針はまだ最終的な承認を受けていませんが、すでに国土の一部では実行されています。アフガンの防諜当局者は、アフガン南部を拠点とする数百人のアフガン兵が、休暇中にパキスタンを訪問していると言います。ポスト紙は、アフガン兵はパキスタンの方が安全だと感じるので、家族をそこに置いていると言いました。アフガン軍指導者は、パキスタンに家族と共にいる兵士は武装勢力グループの影響を受けたり、脅迫されたりされるかもしれないと言います。パキスタンは武装勢力を支援していることを否定しています。国連難民高等弁務官事務所は約170万人のアフガン人がパキスタンに住んでいると言います。


 2003年のイラク侵攻以降、イラクで武装勢力の活動が活発化した時、イラク人は近隣国に親類などを頼って、家族を疎開させました。それと似たような状況がアフガンでも起きているようです。

 アフガン軍としては、それは国のプライドに関わるので、こういう命令を出したのでしょう。しかし、家族がアフガンとパキスタンのどちらにいるにせよ、武装勢力が軍人を脅迫することは可能です。命令が守られても状況は大きく変わらないような気がします。

 アフガンとパキスタンの問題は本当に難題で、解決が困難です。


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