シリア軍が全土で過去最大規模の空爆

2012.10.31


 military.comによれば、シリア軍の軍用機は月曜日に、シリア全土で反政府派に対する60回の空爆を行いました。これは19ヶ月間の内乱で最も激しい空襲で、ダマスカス郊外は特に激しく爆撃されました。

 活動家は、国連が後援した停戦が効力中の月曜日までの4日間に、少なくとも500人が殺されたと言いました。月曜日の死者の数は現在80人に達し、さらに増えるとみられます。停戦前の期間は、1日の死者数の平均は約150人でした。

 シリア政府当局は、ダマスカス郊外で10人が爆弾で殺され、テレビ映像は、バルコニーが住宅地の通りにある車に崩落した後、消防士が広範な破壊の中で炎と戦うのを示しました。煙が立ち、女性たちは子供を連れて爆発地域から逃げ、電線が電柱からぶら下がりました。活動家は、空襲は自動車爆弾の前後の両方に行われ、いまだ続いていると言いました。別の自動車爆弾が反政府派が活動するダマスカス地区で爆発し、国営ニュースは犠牲者が大勢いると言いました。

 人権団体「the Syrian Observatory for Human Rights」のラミ・アブドル・ラーマン(Rami Abdul-Rahman)は、空襲は反乱が始まって以来、最多になったと言いました。彼はシリア軍が空中で最近の地上での損失を相殺しようとしていると言いました。ロンドンにいるシリア国家評議会グループのモヒエディン・ラスカニ(Muhieddine Lathkani)は、空襲は政権が完全に絶望した結果であり、反政府派が奪った地域を奪還できない軍の無能さを反映していると言いました。

 BBCによれば、シリア空軍高官のアブドラ・マームド・アル・ハリディ将軍(Abdullah Mahmoud al-Khalidi)が首都のルクン・アル・ディン地区(Rukn al-Din district)で反政府派に射殺されました。国営メディアは、彼がシリアで航空に関する第一人者だったと言いました。AFPは、彼がシリア空軍司令部のメンバーだったと報じました。自由シリア軍は犯行声明を出し、同じ作戦で空軍諜報局員も殺したと言いました。


 記事には、他にも戦況に関する事柄が書かれていますが、一部だけを紹介しました。

 この空爆に対する私の見解はラスカニ氏と同じです。停戦の間ですら、最大規模の空爆を行おうとしたのです。シリア軍の相当な焦りを感じます。ハリディ将軍が殺されたこととは、空爆は直接の関係はないでしょう。何か戦局がとても大きく動いているような印象を持ちました。あるいは、シリア軍の限界が近づいているのかも知れません。そうだとすれば、内戦の終結は近いでしょう。アサド大統領が政治亡命するか、誰かが大統領を暗殺するか、です。

 シリア軍が焦る理由を知りたくなります。

 反政府派は実際に達成した成果をあまり公表していないのかも知れません。あるいは、各地で戦っているので、戦果をまとめ切れていないのかも知れません。



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