沖縄海兵隊が凧揚げ中止を要請

2012.10.16


 琉球新報によると、在沖米四軍調整官事務所長のデビット・デタタ大佐は15日、儀武剛金武町長らに対し、MV-22オスプレイ配備への抗議行動で市民らが米軍普天間飛行場周辺で風船やたこを揚げていることについて「大変危険であり、(県内)首長がリーダーシップを発揮してさせないでほしい」と求めました。


 この凧揚げは沖縄の伝統芸能ではなく、オスプレイの沖縄配備に抗議するために県民が行っているものです。米軍の航空機のルート近くで凧を揚げ、航空機の飛行を妨害しているのです。場所は森川公園で、ここは宜野湾市立博物館の裏手にあり、普天間基地に接しています。公園から滑走路の南端まで、一番近いところで350mくらいです。率直に言って、この抗議活動にはうってつけの場所です。凧が米軍基地の敷地内に入らない限り、米軍は打つ手がありません。

 米軍の中止要請に、すぐに「はい」と言っては駄目です。儀武町長は日米が合意した騒音防止協定が守られていない点に憤りを表明しています。それを交渉の場に持っていかなければなりません。むしろ、これを好機と捉え、合意違反を守るように海兵隊に迫らなければなりません。証拠は先に紹介した琉球新報の映像がありますし、NHKなども撮影した映像を持っているはずです。それらの物的証拠を突きつけて、要求を出す前に誠意を示せと言うべきなのです。

 情けないことに、琉球新報などが合意違反を示す映像を公表した後も、日本政府は何の動きも見せていません。日本政府はどこ国の政府なのだと、沖縄は日本政府に言うべきなのです。このサイトで何度も紹介してきたように、米軍の一部はイラクやアフガニスタンで、やりたい放題をやっています。自国外なら、自国内ではやらないようなことを米軍はやっています。それに対する抗議は正当であり、理解しない日本政府がおかしいのです。



Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.