反政府派のザウィヤ占領を確認

2011.8.19


 military.comによれば、木曜午後、リビアの首都トリポリ中心部で4回の爆発音がありました。これはカダフィ大佐の住居を攻撃したものと思われました。反政府派はザウィヤ(Zawiya・kmzファイルはこちら)の製油所を支配したと主張しました。

 稲妻のような爆発が記者たちが滞在するホテルの窓をガタガタと鳴らしました。カダフィの住居はホテルに近く、頻繁に空襲の大将となっています。NATO軍のジェット機が爆発の数分後に頭上を飛びました。何が攻撃されたかや民間人の犠牲があったかは明らかではありません。

 トリポリの約30マイル西、ザウィヤ市内で戦い、製油所を支配しました。「我々はザウィヤの製油所を完全に支配し、我々は2つのメインストリートを除いて、全市を解放しました」とアリ・アラシュ大佐(Col. Ali Ahrash)は言いました。

 カダフィ軍はまだガマル・アブデル・ナセル通り(Gamal Abdel-Nasser Street)を支配し、そこにある病院の中に隠れていると、彼は言いました。アラシュ大佐はオマル・モクタール通り(Omar Mokhtar Street)を支配し、少数の兵がザウィヤ東部でパトロールしています。

 「過去3日間で、私たちは70人の戦士を失い、55人以上が負傷しました」と彼は言いました。彼はトリポリからチュジニアへの道路だけでなく、ソルマン(Surman・kmzファイルはこちら)、サブラタ(Sabratha・kmzファイルはこちら)、ズワラ(Zwara・kmzファイルはこちら)を支配したと言いました。

 燃料を確保するカダフィ大佐の能力をほとんど無傷のまま、1日120,000バレルの製油所を占領したことは、反政府派にとって象徴的な戦略です。

 リビア南西の油田から製油所への原油の流れは、真夏から止められています。製油所は、貯蔵タンクの原油を引き揚げて、通常の能力の3分の1で稼働していると考えられています。ザウィヤはガソリンではなく、主に燃料油を生産しています。

 アル・バグダッディ・アリ・アル・マフムーディ首相(Prime Minister al-Baghdadi Ali al-Mahmoudi)は、政府が反政府派との交渉を行っていると言いました。「私たちはすべての側に停戦を要請もしています」とアル・マフムーディ首相は言いました。カダフィ政権は以前に停戦を要請しましたが、反政府派が支配しようとした街を爆撃し続けました。

 第二戦線のブレガ(Brega・kmzファイルはこちら)では、反政府派がカダフィ軍と製油所を争っています。反政府派は石油ターミナルの2つの住居群を支配していますが、製油所の戦いでほぼ1週間を費やしています。

 BBCの記事では、記者がザウィヤの製油所に行き、反政府派が占領していることを確認しました。

 BBCのクルーは施設を捕獲した反政府派に製油所へ連れて行かれました。カダフィ軍の徴候はなく、大勢の反政府グループがひしめき合っているのを見ました。これは、政府軍が支配しているというリビア首相の声明を否定します。狙撃兵はおらず、最も近い戦闘は少なくとも3〜4km離れていたと、BBCのルパート・ウィングフィールド・ヘイズ(Rupert Wingfield-Hayes)は製油所で言いました。

 反政府派のアブドルカリム・カシャバ(Abdulkarim Kashaba)は水曜日に、彼らが製油所のゲートを支配し、攻撃を計画しているところだと言いました。

 リビア軍が使う燃料の穂とのでゃチュニジアとアルジェリアから密輸されていますが、この製油所はトリポリに補給品を提供していると、トリポリにいるBBCのマシュー・プライス(Matthew Price)は言いました。反政府派はザウィヤにおける前進を堅固にして、リビア軍は明らかに守勢にあると、彼は付け加えました。我々の特派員は政府は反撃すると主張していますが、政府職員の一部には以前にはなかった神経過敏があると指摘しました。


 ザウィヤの早期陥落は予想の通りです。ガマル・アブデル・ナセル通りとオマル・モクタール通りの位置は不明ですが、病院がある一角は分かっており、それはザウィヤ東部の幹線道路の近くにあります(・kmzファイルはこちら)。多分、この周辺にカダフィ軍がまだいるのでしょう。

 ミスラタからの圧力により西部が手薄になって、西部都市の陥落が早まったのかも知れませんが、これは確認ができないでしょう。

 多分、カダフィ政権は反撃できないでしょう。



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