反政府軍がザウィヤを確保か?

2011.8.15


 BBCによれば、土曜日に反政府軍が攻勢を行った後、リビアの首都トリポリから50km西にあるザウィヤ(Zawiya・kmzファイルはこちら)の市内で戦闘が続いています。

 反省軍の小部隊が日曜日に市の中心部で姿を見られましたが、カダフィ軍はいまだにこの地域にいると考えられます。

 リビア政府はチュニジアへつながる西の重要な高速道路上にある市を支配していると主張します。

 ザウィヤの陥落はリビア政府を効果的に外の世界から分断します。

 ロイター通信の記者は約50人の反政府軍兵士と店で翻る彼らの旗を中央市場の近くで見ました。「私は今日、ザウィヤを私たちが支配し、それからトリポリへ向けて進むと、1,000% (原文のまま)確信します」と戦士になった店主のビン・ジャフィン・アリ(Bin Jaffin Ali)は言いました。ザウィヤ市内のAP通信の記者によると、カダフィ軍の狙撃兵は中央の陸橋から反政府軍を撃っていました。散発的に大きな爆発音が街の全域で反響するのが聞こえ、黒煙の柱が郊外から立ち上るのが見えたと、記者は付け加えました。AP通信の記者は、反政府軍が市内で活動しているのも目撃し、彼らは「自由!自由!」と叫ぶ地元民の小グループに迎えられたと言いました。捕獲した政府軍の戦車がNATO軍によって爆撃され、中にいた4人が死亡した時、反政府軍は後退しました。報道機関は、最初は戦車を乗り回して喜ぶ反政府軍の写真を、それから焼け焦げた残骸の写真を示しました。

 土曜日に政府はまだ、国で5番目に大きいザウィヤを支配していると主張しました。「反政府軍の非常に小さいグループがザウィヤの南に入ろうとしましたが、我が軍に簡単に阻止されました」と政府広報官、ムーサ・イブラヒム(Moussa Ibrahim)は言いました。


 東はミスラタで反政府軍が居場所を確保し、南部のナフサ山脈一帯も奪取され、チュニジアに至るザウィヤが陥落すると、トリポリは孤立します。幹線道路はザウィヤの中心部を通っており、ここが占拠されると、交通網が遮断されるのです。

 いきなりザウィヤが陥落したとは驚きです。一度は追い出された反政府軍がこっそりと市内に戻ってきたのかも知れません。また、カダフィ軍内部から裏切り者が出て、反政府派についたのかも知れません。

 Google Earthで見れば、カダフィ軍は東西に180km、南北に100km程度の範囲に押し込められたことになります。地図をよく見て、各都市の位置とそれらをつなぐ道路を確認してください。これがいかに大きな出来事かが分かります。

 カダフィ軍は早急に反撃し、ザウィヤを再占領する必要があります。それができるかどうかが、彼らに残された力を推測させます。反撃がないとか、遅いようなら、彼らには力はほとんど残されていません。

 また、これが東部の戦線と同調した動きならば、反政府派はズリタンでも攻勢に出て、一層の圧力を加えようとするでしょう。しかし、多分、そこまで計画的には動けていないと思います。

 リビア内乱は行き詰まりではありません。非常にゆっくりですが、カダフィ政権の崩壊に向けて動いています。



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