NATO軍の反政府派支援は成功しているか?

2011.6.18


 BBCによれば、ミスラタ周辺の前線でNATO軍への不満に関連するジョークが出ています。特派員アンドリュー・ハーディング(Andrew Harding)の記事を要約しました。

 反政府派が、頭上のジェット機が彼らがいる場所を打撃するロケットランチャーを攻撃するのに失敗するのを見ると、肩をすくめて言います。「今週はカナダの番に違いない」。

 私が「イライラします。不満足です」と、私が彼にNATO軍の総括を尋ねた時にファシ・バシャガ(Fathi Bashaga)は言いました。バシャガ氏はここでの軍高官で、反政府派とNATO軍との調整役を務めています。彼はベンガジにいる同盟国から来た男と継続的に衛星電話で話をしています。「NATO軍の決定は非常に遅く、非常に複雑です。NATO軍は偵察のために飛行機を飛ばし、写真を撮り、写真を分析するのに時間をとり、それから目標を攻撃するために戦闘機を送る決定をするのに時間をとります。結局、目標は移動しました」。「カダフィ軍はいま、「NATO軍が学校やモスクを攻撃しないのを学んだので、彼らはそれらの近くの戦車とロケットを隠しました。それに、NATO軍は夜間に2〜3回爆撃するだけです。今まで、戦闘員は誰も攻撃ヘリコプターを見ていません」

 彼にNATO軍に不満があるかと尋ねたら、「はい。我々は不満で、彼らに言います」と彼は答えました。で、NATO軍は何と答えますか?「彼らは我々の話を聞きますが、何も言おうとしません」。

 反政府派は様々な前線で、ミスラタの西50kmにある町、ズリタン(ZlitenまたはZlitan)へ向けて前進しようとしていますが、それは複雑です。「それは主にプライドの問題です」と、西部戦線での大隊長の1人、ラミーン・ムスタファ・アシュエディ(Lameen Mustapha Ashwedi)は言いました。ズリタンの反カダフィ軍は、ミスラタの隣人によって解放されるのを望んでいないことを明らかにしました。「将来、自分たちで町を開放したと言うために、彼らは自分たちで町のために何かをしようとしています。それは彼らのための歴史に関係しています」とアシュエディは言いました。彼の部隊はまだ前進し、ズリタン周辺のカダフィ軍の側面に回ろうとしています。しかし、彼は町が陥落するには数週間かかると考えています。


 カナダ空軍はCF-18で爆撃を行っているはずですが、けなされるほど下手なのかは、記事に書いてありませんでした。バシャガ氏が言うのと違い、NATO軍は一部では昼間にも爆撃を行っています。しかし、的確に爆撃ができていない点で反政府派に不満が広がっているのです。

 NATO軍の空爆のやり方がこの記事の通りなら、手法として不十分です。地上に爆撃を誘導するNATO軍要員はおらず、有人・無人の偵察機からの情報だけだと攻撃のタイミングを逃し、どうしても靴の上から足を掻くような感じになります。

 以前から言っていますが、NATO軍のリビア介入はポイントを欠いています。イラクとアフガニスタンでの教訓が生かされず、同じことを繰り返しています。型通りに、批判されない程度に軍事ドクトリンを守るだけでは戦いには勝てません。

 ズリタン進撃について、情報が少し分かったのは収穫でした。戦術は間違っていないようです。カダフィ軍に正面から圧力をかけながら、側面へ迂回して攻撃するのです。先に、ミスタラからズリタンへ通じる道路2本を確保すべきと書きましたが、反政府派はまだ1本しか確保していないようです。ズリタン陥落に数週間かかるのなら、トリポリ陥落はずっと先でしょう。あっという間に9月になってしまいます。今年中に終わらない可能性もあります。やはり、爆撃だけでなく、自走式の榴弾砲や迫撃砲が必要なのかもしれません。



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