反政府派がザウィヤで戦闘を再開

2011.6.13


 BBCによれば、リビアの反政府派が首都トリポリの西にあるザウィヤ(Zawiya・kmzファイルはこちら)で戦闘を再開しました。

 戦闘は3月に始まりましたが、カダフィ軍は2週間経たずにザウィヤを奪還しました。トリポリの西約30kmにある港町は重要な石油ターミナルがあります。カダフィ軍はミスラタでも反政府派と戦っています。

 BBCのワイア・デーヴィス(Wyre Davies)は、NATO軍の空爆の増加で反政府派が勢いづいているようだと言います。NATO軍は4,000回以上の空襲を行ったと言います。

 ザウィヤの戦いが再開したことは、カダフィ軍の指揮官が兵士と戦車を配置する場所の問題に直面することを意味します。重兵器を動かすのは、NATO軍の空襲をもたらす危険があります。反政府派がザウィヤを再び獲得すれば、彼らはトリポリからチュニジア国境までの政府の補給線を切ることができます。

 日曜日にカダフィ軍はミスラタの近くを再び砲撃しました。彼らは三方向で反政府派を包囲しますが、港は反政府派の補給のために開かれています。反政府派が占拠するヤフラン(Yefran)の内部と周辺でも衝突がありました。


 前に、ザウィヤをNATO軍が守りきれなかったのは失敗だったと書きました。しかし、反政府派が盛り返しているようです。これはよい兆候です。この記事では反政府派の規模がはっきりしませんが、戦いが激化するようならば、カダフィ軍の戦力を分散するのに役立ち、内乱の終結を早めるでしょう。

 情報が少ないために状況の掌握は難しいものの、少しずつ進展しているように見えます。



Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.