NATO軍がブレガ進撃のために空爆

2011.5.11


 military.comからリビアの戦況を観察します。NATO軍は首都トリポリで少なくとも4ヶ所を空爆しました。

 1ヶ所は地元住民が軍の情報部が使うと言った建物で、もう1ヶ所は当局者が時々、議会のメンバーが使うと言った政府ビルでした。その他の2ヶ所の攻撃は現在明らかではありません。リビア当局は攻撃目標について述べていませんが、煙はカダフィ大佐の家族の住居から来るように見えました。空爆の間、航空機はフレア(ミサイルを避けるための囮)を投下しました。一部の住民は空に銃を撃ち、ホーンを鳴らして応えました。

 トリポリの爆撃の数時間前に、東部のアダビヤ(Ajdabiya)の南方では激しい戦いが報告されました。月曜の午後、何百人もの反政府派がアダビヤの外の検問所に集まりました。AP通信のカメラマンは約100台のピックアップトラックが、1台に4〜5人の戦士を積み、一部はサブマシンガンを搭載して、戦線から戻ってくるのを数えました。反政府派は武器を空に向けて撃ち、叫んで踊り、NATO軍がカダフィ軍に空爆を行うと言われ、一時的に戦線から退却するよう命令されたと言いました。

 全体的な犠牲者の数は入手できませんでした。救急車2台が地元の病院に来て、医師は反政府派の死体4体が運ばれたと言いました。

 アダビヤの反政府派はブレガ(Brega)に進撃できずにいます。反政府派は、彼らの武器は約12マイル(20km)以上は届かず、カダフィ軍はその2倍の距離を攻撃できると言います。

 ミスラタへのカダフィ軍の攻撃についても書かれていますが、時間の関係上、省略します。


 トリポリはカダフィ軍や大佐近辺への爆撃が続いています。その一方で、東部戦線に関する情報が入ってきました。

 ようやく反政府派の攻撃とNATO軍が連携的に動いていることが分かりました。空爆に支援されるのなら、石油出荷港のブレガは比較的簡単に陥落すると思われます。 そして、ビン・ジャワドくらいまでは短期間で進撃できなければなりません。

 なお、「サブマシンガン」は「submachine gun」を訳したものですが、これは記者が書き間違えたものと考えます。「サブマシンガン」は拳銃弾を使った小型の携帯できる機関銃ですが、ピックアップトラックに搭載するのは、ずっと口径が大きい重機関銃です。


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.