マニング上等兵が自傷防止で全裸に

2011.3.6


 military.comによれば、WikiLeaksに機密情報を漏らしたとして拘束されているブラッドレー・マニング上等兵(Pfc. Bradley Manning)が、独房の中で自傷行為を行わないようにするために全裸にされました。

 水曜日に、マニング上等兵が死刑の可能性がある新しい起訴を受け、営倉指揮官のデニス・バーンズ4等上級准尉(Chief Warrant Officer 2 Denise Barnes)がこの命令を出しました。マニング上等兵の弁護士、デビッド・クームス(David Coombs)は「屈辱的な処遇(treatment degrading)」だと批判しています。「すべての衣類を引き渡し、独房で7時間裸のままで、それから翌朝気をつけの姿勢で立つことを兵士に要求することで、考えられる正当な理由はありません」と彼は自分のブログで書きました。

 ブライアン・ヴィリアード中尉(But 1st Lt. Brian Villiard)は、バーンズ准尉が安全で、確実に、裁判を受けられるようにしていると言いました。「この環境は彼が自分自身を傷つけないことを確実にする予防措置として必要でした」と彼は言いました。


 こういう措置が取られたということは、実際にマニング上等兵が自傷行為を行い、それに対する防止措置であったのか、単に陸軍が彼に懲罰的な行為を行わせたかったのかが気になるところです。クームズ弁護士や陸軍が自傷について何も言っていないことを考えると、後者なのかも知れません。そうだとすれば、明らかにやりすぎです。マニング上等兵は同性愛者で、軍が同性愛差別撤廃に向けて動いている中で、性差別的な意味合いで行われたのなら最悪です。

 それから、WikiLeaksは現在使えない状態になっています。リンク先にアクセスすると「このサイトは現在使えません」と表示されます。ここは過去にも何度か閉鎖されていますから、今回も何かのトラブルで止まっているのかも知れません。

 なお、最近「全貌ウィキリークス」という本が出版され、電子ブック版も出ています。電子ブックは理想書店で入手できます。ごく最近のことまで書いてあるので、非常に有用です。書評を書こうと思っていますが、まだ完読していません。



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