炉心への淡水注入はアメリカの指示

2011.3.26


 military.comによると、土曜日に淡水を積んだ米海軍の荷船が福島第1原発へ向かったということです。

 原子炉を冷却する海水には腐食性があるため、パイプの目詰まりを避け、放射能を帯びた水を排出し始めるために、淡水を原子炉に注入しようとしていると、原子力安全・保安院の西山英彦氏は言いました。この切り替えは、海水中の塩とその他の混入物質がパイプを詰まらせ、原子炉容器の表面と燃料棒の表面を覆うという懸念のために必要だと原子力安全・保安院は言いました。北澤俊美防衛大臣は金曜日に、米政府が淡水に切り替えるように「極めて切迫した」の要請をしたと言いました。米軍は小名浜湾の近くに水を送り、来週注入が始まる予定です。第7艦隊は500,000ガロンの淡水を積んだ荷船が福島発電所へ送られたと認めました。


 記事には他のことも書かれていますが、必要な部分をまとめました。

 淡水への切り替えは日本で判断したのかと思っていたら、つまりは原子力規制委員会からの要請だったのでした。これはショックです。日本の原子力専門家たちは圧力容器や格納容器は決して破損しないという信念の下に、技術の綱渡りをやっているのです。非常に危険な手法で、信頼できないことと考えます。技術的な発想に固執し、事故が環境に与える被害や経済的な損失まで気が回っていないとしか思えません。

 なお、福島第1原発の1号機で18日に強い放射線を検知しながら、3号機の作業員に伝わっていなかった件について、東京電力は見地の事実はなかったと修正しました。この修正自体も本当かどうか疑わしいことです。責任問題になることに気がついて否定したのではないかと勘ぐるところです。



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