ロシア軍と法執行機関の給与が倍増へ

2011.2.4


 military.comによると、ロシア軍の給料が2倍近くに増額され、将校の数も増やされます。

 ドミトリー・メドベージェフ大統領(President Dmitry Medvedev)は水曜日に、警察とその他の法執行機関は次の1月に賃金を上げると言いました。アナトリー・セルジュコフ国防大臣(Defense Minister Anatoly Serdyukov)は、陸軍大尉は現在の約2倍、平均月給50,000ルーブル(約1,700ドル)を受け取るようになります。彼は将校の数も増やすと言いました。過去2年間、355,000人から150,000人に減らされました。セルジュコフ国防大臣は新しい部隊を作る計画により、軍隊が70,000人の将校を必要とすると言いました。


 米陸軍では大尉になって2年未満の基本給は3,711.90ドルですから、ロシア軍の給与レベルはアメリカにはかなり劣るかも知れません。その他の手当なども考える必要がありますが、これだけ差があればロシア軍将校のもらい分が少ないのは明らかです。それでも、この賃上げはロシア軍の士気を一気に高めるでしょう。

 人員を減らして生まれた余裕により待遇改善に用いるのです。これはロシア軍が今後、これ以上には拡大しないだろうという観測も生みます。これは自衛隊にとっても、北方領土の領土宣言をしたロシアと直面する上で参考になる情報でしょう。冷戦期には、ソ連軍が北海道に侵攻するという途方もないシナリオが流布されましたが、今後は本当にロシアと間近で付き合っていくことになります。自衛隊にとっては本当の仕事がこれから始まるわけです。



Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.