マクラベン大将が夜襲を弁護

2011.12.13

 military.comによれば、ウィリアム・マクラベン海軍大将(Adm. William McRaven)がアフガニスタンで行われている特殊部隊の夜襲や村の警察のために行われている訓練計画を支持しました。

 土曜日に行われた珍しいインタビューで、特殊作戦軍を指揮するマクラベン大将は、夜襲に対するアフガン人の懸念は理解しており、アフガン軍が夜襲やその他の作戦で主導権を取ることを認めていると言いました。「一日の終わりに、誰か隠れようとしている者を捕まえようとする時、夜襲がとても貴重であることを理解すると思います」。ハミド・カルザイ大統領(President Hamid Karzai)は夜襲を終わらせるよう要請しています。

 昨年、約2,800回の武装勢力に対する夜襲が行われ、その85%で部隊は発砲しませんでした。「その時、民間人の犠牲は1%未満でした。交戦時のその数字は15%です」と彼は言いました。

 マクラベン大将の軍は現在のところ8,200人のアフガン人の遊撃隊、特殊部隊とALPとして知られる地方警察の訓練を行っています。

 アフガン政府は2013年の終わりまでに30,000人のALPを訓練することに合意しており、彼らは全土の99地区に年間1億7,000万ドルの費用で配置されます。ALPはアフガン軍や警察と置き換えられることはありませんが、一部の地域ではそれらを補完します。


 ごく一部だけを紹介しました。

 一時期、戦争の終了が決まっていなかったブッシュ政権期には、農業支援などが重要な活動だとされました。戦争に終わりが見えないため、私もその時点ではそうした活動が重要だと感じました。ところが、オバマ大統領が撤退を決めてからは、そうした話題は報じられなくなり、夜襲とアフガン人の軍事訓練が米軍の活動の中心となりました。撤退する前に、できるだけ多くの武装勢力を殺害、拘束し、アフガン政府の武力を充実させることが米軍の主目標となったのです。これは勝利のためではなく、撤退後のアフガン支援を見据えた戦略です。アメリカは認めないでしょうが、これらは負け戦の後始末か、それ未満の言い訳みたいなものです。こうなることは、米軍がアフガンに展開した当初から見えていました。

 なお、明日は夜間に記事を更新する予定です。



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