占拠抗議活動で退役軍人が自殺

2011.11.12


 military.comによれば、35歳の退役軍人がバーモント州最大の街バーリントン(Burlington)の、ウォール街占拠運動の露営地で自分の頭を銃で撃って死亡しました。

 バーリントン市警察は彼の家族へ通知されていないので、チッテンデン郡(the Chittenden County)住人の氏名は公表されていないと言いました。

 男性は木曜日午後にシティ・ホール・パーク(City Hall Park)のテントの中で自分を撃ちました。バーリントン市のフレッチャー・アレン病院は男性が死亡したことを確認しましたが、詳細は提供しませんでした。

 木曜日遅くに出された声明で、「バーリントンを占拠せよ(Occupy Burlington)」は「我々の最も脆弱な市民を支持したかつてない深刻な結果を見出し、我々は今夜、偉大な友人を失ったことを悼みます」と言いました。

 露営地の抗議者は、男性は退役軍人に与えられる不十分な精神衛生サービスの犠牲者だったと言います。「この人は明らかに、我々がこの公園で彼に与えられるよりももっと多くの助けを必要としていました」と、バーモント大学の学生で地元の占拠抗議活動の指導者、エミリー・レイノルズ(Emily Reynolds)は言いました。政府がよりよい精神衛生サービスを提供すれば、「これは多分起きなかったでしょう」と彼女は言いました。

 アンディ・ヒグビー警察副署長(Deputy Chief Andi Higbee)は記者に、発砲は抵抗が続けさせるかどうか疑問を提起すると言いました。「我々の責任は市民の安全を保つことです。このような公共の場で銃の発砲がある時、それは懸念される、とても懸念されるのに正当な理由です」と彼は言いました。

 露営地は10月28日以来、公園の中にありました。市は公園が深夜から午前6時まで閉鎖されるため、抗議者を追い出そうと脅しましたが、市当局は抗議者のために特別な宿泊設備を造りました。約2ダースのテントが公園の中に残り、抗議者の数は変化しました。

 バーリントンは40,000人を少し下回る、左翼傾向の政治で知られるシャンプラン湖岸のコミュニティです。


 バーリントンのkmzファイルは提供しませんが、Google Earthで「Burlington, City Hall Park」 で検索すると、自殺現場の公園が表示されます。70m×100m程度の市街地にある公園で、このような場所で銃による自殺が起きれば、当然、それは警察にとって懸念される材料となります。

 事態はまずい方向へ動いているように思います。退役軍人がかなり問題にからんできています。 こうした動きが退役軍人を益々、占拠抗議活動へ流れ込ませる予感がします。こうなると、ワシントンも無視できなくなります。映画「ファイトクラブ」も、資本主義のために働く者たちが密かに拳闘クラブを作ってしまうという話です。拳闘クラブではないものの、占拠抗議活動は動機の点では似ています。アメリカ国内が、このような不安の巣窟になりかかっているのです。大きな変化が起きる前兆が姿を現しているように思われます。



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