米最高裁が大統領の出生問題訴訟を棄却

2011.1.12


 military.comによれば、最高裁はコメントすることなく、ブリーサー(birther)運動の指導者として浮上したカルフォルニア州弁護士オルリー・タイツ(Orly Taitz)の、オバマ大統領の市民権に対する疑問を棄却しました。

 彼女は法廷に、彼女の依頼人(オバマ大統領を非合法と考え、イラクに派遣されるのを拒否した米兵)の根拠のない訴えによる、連邦判事の20,000ドルの罰金を無効にするよう求めていました。米国憲法はアメリカ生まれの人だけに大統領選挙に出ることを認めています。クレイ・ランド判事(Judge Clay Land)は、2009年10月にタイツの追求は「息を呑む怠慢であり、ほとんど妄想」と裁定し、「職権乱用に関する改悛や後悔」を示さないことにより彼女を批判しました。彼女は、オバマ大統領が大統領として非合法であると異議申し立てをした陸軍軍医コニー・ローデス大尉(Capt. Connie Rhode)の代理として派遣の停止を提訴しました。ランド判事が訴えを棄却したとき、タイツはそれを「反逆行為」であるとしました。最高裁の陳述書でタイツは「本人の社会保障番号がなく、有効な長文式の出生証明書のない者が大統領の地位を手に入れられる時、すべての国民は事実上、奴隷や農奴に成り下がるのです」と問いました。月曜日にタイツは訴えを止めないと言いました。「私は再審を請求します」と自身のウェブサイトで言い、彼女が「いくつかの連邦裁判所における非常に疑わしい活動の証拠」を持っていると付け加えました。「司法界、ホワイトハウスの腐敗を一掃しなければ、この国の市民はそのシステムを信頼せず、自分自身の手で正義を行おうとするでしょう。これは危険です」と彼女は書きました。(タイツ弁護士のウェブサイトはこちら

 昨年初期に2,000人の共和党員に対する調査によると、36%がオバマが史上初のアフリカ系米人の大統領のオバマがアメリカで生まれていないと考えています。この問題に対するいくつもの不満はいくつもの米国法廷に提訴されましたが、この異議申し立ては却下されてきました。先週、下院で米国憲法が象徴的に朗読された間、議員が大統領になる必要条件を説明する一説を読んだとき、ある女性が「オバマは違うわ! オバマは違うわ!」と叫びました。

 ハワイ州は、彼が1961年8月4日午後7時24分にホノルル市のカピオラニ病院(Kapiolani hospital)の分娩室で生まれたとする、バラク・フセイン・オバマ(Barack Hussein Obama)の出生証明書を公表しています。


 選挙の時に戸籍などの情報は提出しているはずで、オバマ大統領の出生に疑問があれば、その段階で明らかになることです。なのに、それが見逃され、不適当な人物が大統領の座に座ることはあり得ません。

 アメリカにおけるアフリカ系人種の存在は古く、ほとんど初期からいたことが分かっています。それなのに、アフリカ系人種が大統領になった途端に疑問を持つのは、本当におかしなことです。多分、アジア系人種がアメリカ初の大統領になったら、もっと凄い騒動が起きることでしょう。こうした問題を起こすのは、必ずが白人です。タイツ自身は旧ソ連生まれのユダヤ人で、イスラエルの大学に行き、レバノン生まれの男性との結婚によりアメリカに移住しており、自分自身もアメリカ生まれではありません。

 タイツのその他の裁判活動をWikipedia(タイツの解説記事はこちら)から引用してみると、ほとんど正気とは思えないものばかりです。私ならこんな主張をする女性とは一緒に暮らせません。

 ファクトチェックがアンネンベルグ基金から資金を得ていることは公表済みの事実です。いずれの主張も根拠があるとは信じがたく、タイツの精神状態を疑わざるを得ないものばかりです。ランド判事の厳しい批判は、まったく正当なものだと言わざるを得ません。



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