イラク軍は、いまだに米軍に依存?

2010.9.3

 military.comによれば、オバマ大統領が戦闘任務の終結を宣言していた時、イラク軍が家宅捜索を行い、武装勢力を逮捕したので、米軍は北部のハウィジャ村(Hawija)を封鎖していました。

 記事から興味深い事柄を抜き書きしてみます。

 ハウィジャ村は、かつてスンニ派武装勢力とサダム派の同盟の拠点で、バグダッドの北、150マイルにあります。約80人の米兵が1,000人以上のイラク軍とチームを組み、約60人のテロ容疑者を逮捕しました。

 米軍の活動の名称は「イラクの自由作戦(Operation Iraqi Freedom)」から「新しい夜明け作戦(Operation New Dawn)」へ変更されました。

 イラク軍は米軍の火力、ヘリコプター、偵察衛星、その他のテロリストと戦う主要なツールに大きく依存しています。ロバート・ゲーツ国防長官は、イラク政府が望むなら、来年以降も米軍を配置し続けると言いました。

 これを裏づける記事があります。military.comによれば、現地指揮官がイラク軍が米軍に依存しており、2011年以降も米軍の駐留が必要だと述べています。この記事は詳しく読んでみることをお勧めします。


 時間がないために簡単に書きます。また、オバマ大統領の演説については、明日、書きたいと思っています。

 戦闘任務の終了後も、おそらくはかなりの長期にわたり、米軍はイラク軍を支援し続けなければなりません。戦闘終了宣言は、適当な時期で出さなければならず、すべての戦闘が終わってからというわけにはいきません。簡単に言うと、イラク軍を支援する米軍の歩兵部隊の活動は終わりますが、航空機や偵察衛星などの支援活動は止めるわけにはいかないというわけです。しかし、必要になれば、歩兵部隊が活動を行うこともあります。イラク軍は不安定で、メンバーが入れ替わったり、武装勢力が潜入することもあります。米軍が大規模な支援活動を行うことがあるとしても、まったく不思議ではありません。



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