薬物を使わないPTSD治療

2010.8.18

 PTSDの治療というと、薬物を使う手法ばかりでしたが、military.comによれば、エネルギー心理学(Energy Psychology)という手法に期待が集まっています。

 これは精神的な変化を与える、エモーショナル・フリーダム・テクニック(Emotional Freedom Techniques: EFT)と呼ばれる、肉体的、メンタル的テクニックを持ちいます。ソファに座って精神科医とトラウマについて話し合うことはありません。かわりに、治療は視覚化と、経験を見直すための言葉の反復、呼吸法、記憶から感情的な負担を取り除くためのタッピング(軽く叩くこと)とマッサージを用います。

 非営利団体「The Soul Medicine Institute」の創始者ドーソン・チャーチ(Dawson Church)は月次基準で、約730人の退役軍人を追跡調査しています。彼らのほとんどは、研究所の精神科医によりEFTの治療を受けています。約100人は約1ダースの精神病の専門家によって行われる公式プログラムの一部です。チャーチによれば、EFTで治療を受けた退役軍人は、6回のセッションで、PTSDのレベルをにおいて50%減少させました。イラク戦争とベトナム戦争の退役軍人の研究は、全米心理学協会(the American Psychological Association)が認める基準を用いて行われ、最後の処置の30日後にポジティブな結果を示しました。

 EFTは基本的にすでに治療上の結果があるとみられる手法を用います。感情的な危機があるとき、人は鼻梁を押し、目の外側をマッサージし、手をこすり合わせます。EFTの信奉者は、これらと身体の他の場所がエネルギーを通過させらる場所と信じていて、その中心部をセラピーの一環として、タップしたり、マッサージするのに用います。計画的なタップとマッサージで、患者は自身のPTSDに関連する出来事をイメージしたり、思い出すと同時に、ポジティブで心強い事柄を自分自身に言います。エネルギーの中心部をタップしたり、マッサージするのは、精神的な傷の記憶が刷り込まれた脳の部分を沈静化し、ポジティブな言葉が落ち着きを与えます。


 やっと、薬物を用いない治療方法が出てきたようです。これまで薬物を使う方法が多く紹介されてきており、私は単に薬漬けの患者を増やすだけではないかと懸念していました。

 しかし、ちょっと変わった治療方法のようです。エネルギーという言葉が出ていますが、これは物理的なエネルギーではなく、心理的なものを指すのでしょう。目や鼻は脳に近い部分で、ここを刺激しながら、イメージを描くことで精神を落ち着かせようというものだと考えられます。意識がトラウマに集中するのを念じることで別の方向に向けるということでしょう。しかし、中国の気功のようにも見え、西洋医学とはかけ離れているようにも感じられます。


 

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