民主党議員もアフガン戦略を疑問視

2010.6.19

 military.comによれば、共和党に続いて、米民主党の議員もアフガニスタン戦略に疑問の声を発しました。

 かつてオバマ大統領の戦略の強烈な支持者だった民主党のカール・レヴィン上院議員(Sen. Carl Levin)は「私は戦争が蝕まれたと言いたくありません」「しかし、正当な懸念がたくさんあります」と述べました。パティー・マレー上院議員(Sen. Patty Murray・民主党)は、彼女の選出州の陸軍ストライカー部隊の死者数にフラストレーションを感じると述べました。バイロン・ドーガン上院議員(Sen. Byron Dorgan・民主党)はアフガン政府が、国内の異なる部族を支配する可能性があるかと尋ねました。パトリック・レーヒー・バーモント上院議員(Sen. Patrick Leahy・民主党)は「我々はアフガンにあまりにも多くの人命、金をかけてきました。そして、我々はアメリカ国境の内側で多くの物事を怠ってきました」と言いました。

 ゲーツ国防長官とミューレン統合幕僚議長は、戦いにその価値があったことを議員に約束しようとしました。議会の議論の多くは、いつ米軍が撤退すべきかに集中しました。オバマ大統領が定めた2011年7月の撤退開始期日は民主党の支持を得ていますが、共和党の議員は、それがタリバンを鼓舞し、同盟国を混乱させると訴えました。この不安を和らげるために、軍当局は撤退する兵数は戦争の成り行きに依存するという説明を繰り返してきました。水曜日にも同じことが行われました。ミューレン議長は「我々は2011年7月にごく近くなるまで、どれだけの兵士か、どこの兵士か、ペースと場所については、まったく分かりません」と言いました。下院の綱領界では、バック・マッキーオン下院議員(Rep. Buck McKeon・共和党)はペトラエス大将に、兵士の撤退が整うにはどんな状況が必要かと尋ねました。ペトラエス大将は、よりよい治安と統治がなければならず、アフガン軍がその安定に貢献できることと言いました。この状態にならない場合に何が起きるかという質問に大将は、撤退の遅延を勧告すると言いました。ペトラエス大将の意見は、戦争へのアメリカの支援は戦争を衰退させるというアフガン国民の認識は変わりそうにないというものでした。


 ごく簡単に要点だけをまとめました。

 議員たちは増派戦略に不満のようですが、このまま2011年7月を迎えることになるでしょう。大統領に方針を変えるべきだという意見はまったく出ていません。

 オバマ大統領が命じた増派は、最後にやるだけやって、反対意見を抑えることを狙っています。しかし、損失は増え続け、議員たちからは疑問の声があがっているのです。しかし、議員たちの質問も、すでに時期遅れのものばかりです。彼らは何かが起きてから騒ぎ出しますが、未来を見通して、政府の政策に意見を述べようという態度が感じられません。ここで紹介された疑問は、2003年のイラク侵攻時にすでに出ていたことばかりです。タリバンやアルカイダは、遙かに彼らの先を進んでいます。この認識が米議員たちにはないようです。アメリカはすでに負けています。

 ブッシュ政権のイラク戦略がまったく不適格で、それはそのままアフガン戦略へと引き継がれました。不適格な戦略が引き継がれたのだから、アフガン戦略もまた不適格です。それを途中からオバマ大統領が引き継いだのですから、うまく行くはずがありません。文句を言っても、時すでに遅し。文句はブッシュ政権の時に言うべきでした。議員たちはブッシュ政権の戦争を支持したことを反省すべきです。


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