全面戦争宣言でも米軍は平常体制

2010.5.21


 spacewar.comによれば、全面戦争をちらつかせる北朝鮮に対して、米軍は完全無視で応じています。

 記事自体は天安沈没の原因が北朝鮮の魚雷であることを説明する記事なのですが、後半に米軍の現在の対応に関する記述があり、現在、米軍がどんな対応をしているかを知ることができます。それによれば、アメリカが緊張が急に拡大するのを予想しない印として、米軍のトップであるマイク・マレン海軍大将(Admiral Mike Mullen)は、米軍は警戒態勢を敷いていないと言いました。

 これは北朝鮮軍に何の動きも見られないことを示しています。北朝鮮は制裁や報復が行われたらと条件をつけています。安保理決議はまだ先の話ですから、北朝鮮の「全面戦争」はまだ先の話ということになります。それでも、全面戦争が近い将来予測されるのなら、警戒態勢を上げたり、物資の集積をするなりの準備が行われます。北朝鮮が全面戦争という最大の軍事行動を宣言したのだから、米軍は警戒態勢をあげてみせるくらいはするかと思いましたが…。北朝鮮もバカにされたものです。それでも、あまり油断するべきではありません。今後、北朝鮮が韓国の腹を探りながら、小規模な軍事攻撃を仕掛けてくる可能性はあります。

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