M1戦車に砲爆撃用の無線機を搭載

2010.12.6

 12月にアフガニスタンに派遣される米海兵隊の戦車には新型の無線機が搭載されます。そこには新しい戦術が見て取れます。

 military.comによれば、M1戦車に前進観測員・航空管制官(Forward Observer/Forward Air Controller: FO/FAC)が使う無線装置が搭載されるのです。

 この計画は2004年から180万ドルの予算で、7台の試作品と共に開始されました。すでに218台が海兵隊に引き渡され、最後の出荷は11月20日に行われました。これにより、前進観測員・航空管制官はM1戦車の外ではなく、中から砲撃や空爆の支援を要請できるようになります。


 M1戦車の装甲には定評があり、その中に前進観測員・航空管制官が使う無線機を配置し、安全を確保しつつ、敵を視認できる場所から砲爆撃の要請を行おうというわけです。戦車には余分な人員を置く余地がないので、多分、車長が前進観測員・航空管制官の役を務めるのでしょう。開発担当者は可能ならすべての戦車に、この無線機を搭載したいと言っています。

 これは海兵隊の活動をより容易にするでしょう。歩兵用小火器だけの世界に戦車を投入することは強力な支援になりますが、それにこの無線機が加わることで効果は増します。最近行われた工夫の中では良好な結果を生むものと考えます。

 もちろん、これで戦況が一変することはありません。カンダハル戦がうまく行かないのが無線機を投入する最大の理由でしょう。すでに12月に入ったのに、カンダハル戦に関して、何ら喜ぶべき知らせがありません。戦いは来年に持ち越しとなり、いつ終わるのかは不明です。



Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.