ドイツが今ごろ警戒レベルを引き揚げ

2010.11.18

 military.comによれば、ドイツの内務大臣トーマス・ド・メイジレー(Interior Minister Thomas de Maiziere)がイスラム過激の脅威が増加したことを警告した後で、鉄道駅、空港、その他の公共施設に大勢の警察官を派遣しました。

 メイジレー内相は過去数週間から数ヶ月間にわたって明らかになった新しい、明白な情報のあとで、この動きが起きたといいました。ドイツはこの警戒を追って通知があるまで続けます。「こうした手段は防止と抑止を狙っています」「我々は脅されることのない力を目の当たりにしています」「恐れる理由はありますが、興奮する理由はありません」「我々は国際的なテロが我々の生き方や自由の文化を制限することを容赦しません」。

 ドイツには、アメリカやイギリス、フランスにあるような、色や数字で脅威のレベルを測るシステムはなく、攻撃を防ぐ努力を危険にさらしかねないので、脅威の度合いについて公に議論することに非常に用心深い傾向があります。ドイツは4,900人以上をアフガニスタン北部にNATO軍の一部として派遣し、長いこと過激派の標的になるという懸念を持っていました。

 アンジェラ・メルケル首相(Chancellor Angela Merkel)の広報官は、ドイツの指導者の旅行や公の場への出席がキャンセルまたは変更する予定はないといいました。

 ドイツは、アメリカが自国民にヨーロッパでの攻撃の可能性を警告して、イギリスとフランスに警戒レベルを上昇させたた先月には、警戒態勢をあげませんでした。


 何か新しいテロの情報があったのかと重いながら要点をまとめていったのですが、結局、そういうものが特にないことが分かったので途中で止めました。

 要するに、先に紹介したサウジの二重スパイ、ジャビル・アル・フェイフィによって入手されたらしい、航空機爆破計画の警告が、今ごろ、ドイツで警戒レベルを引き揚げたということのようです。計画は未遂に終わり、すでに警戒を解こうかという時期に実施した点が興味深いところです。ドイツではテロの脅威を公に議論したがらないという点が、さらに興味深いです。そうすることが、テロを防止する努力を危険にさらすと考える理由は何なのでしょう。その背景に何があるのかを知りたいと感じました。



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