人質死亡でシールズ隊員に懲戒処分か

2010.10.15

 先日、アフガニスタンで武装勢力の人質となっていたイギリス人女性リンダ・ノルグローブ(Linda Norgrove)が救出作戦中に死亡する事件がありました。原因は米兵が投げた手榴弾とされましたが、military.comによれば、この件で海軍シールズ隊員が懲戒処分を受ける可能性が出てきました。

 その隊員は、指揮官に作戦中に武装勢力の隠れ家に手榴弾を投げ込んだことを知らせませんでした。米国とNATO当局者は、ノルグローブを捕らえていたタリバンの一人が自爆ベストを爆発させたときにノルグローブが殺されたと考えましたが、その後の作戦評価でアメリカ人の手榴弾で殺された可能性が指摘されました。作戦のビデオを評価した指揮官がシールズ隊員が建物の中に手榴弾を放り込むのを見つけたと、匿名を希望する当局者が言いました。米軍は調査を命じ、シールズ隊員は手榴弾を投げたことを最初に上官に知らせなかったことで懲戒処分を受ける可能性が出ました。

 人質の建物への襲撃の間、ノルグローブは彼女を捕まえていた者から逃げ、危害を避けるために膝を抱えて横たわっていたとガーディアン紙は伝えました。シールズは彼女を見ることができず、彼女が隠れている場所の近くに投げた破片手榴弾が、彼女の隣で爆発しました。急襲は無線の盗聴やその他の情報から、彼女を捕まえている者たちが彼女を殺害すると話しており、彼女の命が重大な危険にさらされているために命じられました。救出において、米軍チームは夜明け前に移動し、ヘリコプターからロープで下り、司令部にいる指揮官はライブビデオで作戦の展開を見ていました。シールズは、クナール州の山がちな地形に詳しく、ブラックホーク・ヘリコプターを使え、夜間作戦により適しており、高々度を飛ぶ能力があるために救出作戦に選ばれました。


 どこにでも気が利かない人はいるもので、救出作戦で手榴弾を使う者もいるわけです。よほどの理由がある場合は別ですが、その理由があったのかどうかが問題です。単にタリバンしか見えなかったという理由だけでは不足です。小銃では無理だったという積極的な理由が必要です。作戦を撮影したビデオがあることから、詳細な検討がなされるでしょう。そのためには、もっと詳しい続報が必要です。



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