元収容所警備兵が元抑留者に謝罪

2010.1.14


 military.comによると、BBCがグアンタナモベイ収容所の元抑留者と元米軍兵士が対談し、元兵士は元抑留者に謝罪しました。

 元兵士ニーリー(Neely)はグアンアタナモベイ収容所での組織的な虐待を公言し、彼がそこで担った役割を後悔していましたが、元収容者との対談は今回がはじめてです。ニーリーは2002年にグアンタナモベイに配属され、最初の抑留者が到着したときにいました。退役した後、彼はイラク帰還兵の反戦運動の先頭に立ち、人権研究センター(the Center for the Study of Human Rights)で、グアンタナモベイで虐待を目撃したと主張しました。ニーリーは「私はそこで起きたことが本当に残念です。私はその一部を自分が担いたいとは決して思いませんでした」と、元抑留者に述べました。元抑留者のルアル・アーメド(Ruhal Ahmed)は、それは米政府がすべきことだから、ニーリーに謝罪する必要はないと言いました。もう一人の元抑留者シャフィーク・ラスール(Shafiq Rasul)は、ニーリーのコメントは、自分たちが主張した何年にもわたる処遇を後押ししたので、自分とアーメドにとって問題をより簡単にしたと述べました。元抑留者2人はイスラム系イギリス人で、イギリスへ送還されるまで2年間拘留されました。彼らはアフガニスタンで拘束されましたが、人道援助に言っただけだと主張しています。ニーリーはインターネットのソーシャルネットワーキングサイト「フェイスブック」でラスールを見つけ、BBCは二人の接触を知り、ニーリーにイギリスへ来て、ラスールとアーメドと会うよう要請しました。BBCは先月、ニーリーの航空運賃と2日分のホテル料金を支払いました。ニーリーが帰国する時、BBCは3人の男たちを撮影し、元兵士と元抑留者は握手して、抱き合いました。ニーリーは「かつて得たことがない2人の友人と別れようとしている」と言いました。(映像付きのBBCによる記事はこちら

 理由がよく分かりませんが、military.comの記事にはニーリーのファーストネームが書かれていません。BBCの記事には、それは「ブランドン(Brandon)」だと書かれています。BBCの記事には、彼らが交わした会話も多く書かれています。

 この出来事は、対テロ戦争が2001年の同時多発テロ直後から、大きく姿を変えてきたことを象徴しています。「やられたら、やり返せ」という復讐心で染まっていたアメリカですが、暴れるだけ暴れても目標を達せないことが明らかになった今、和解の兆しが遥か遠くに見えるようになっています。そうした動きは、政府よりも先に、市民レベルで起きるものです。オバマ政権の誕生で、この流れは促進されたものの、直ちに変化が起きるのではなく、今回のような出来事の積み重ねでゆっくりと進歩していくものです。我々が注意しなければいけないのは、こうした歩みを妨げるのではなく、促進する立場に身を置くことです。


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