パキスタン軍がタリバンをさらに攻撃

2009.4.29



 military.comによれば、パキスタン軍がさらにタリバンに攻撃を加え、歩兵と重砲兵だけでなく、ジェット機と攻撃ヘリコプターが投入されました。パキスタン軍はブネール(Buner)での攻勢を強めているようですが、記事を見る限り詳細は不明です。

 ナシール・カーン少佐(Maj. Nasir Khan)によれば、ジェット機はババジ・カンダオ地区(Babaji Kandao area)の山中の拠点を爆撃しました。アザル・アッバス少将(Maj. Gen. Athar Abbas)は450〜500人の武装勢力がそこにいたと推定しています。目撃者モハマンド・シャヒド・カーン(Mohammad Shahid Khan、どういう人物かは未記載)は戦車、重砲、数百の兵隊がブネールに至るアンバラ山道(the Ambala pass)を進むのを確認しました。アッバス少将はディール(Dir)での戦闘は完了し、70〜75人の武装勢力を殺害したと述べました。住民が避難する姿がテレビニュースで確認されていますが、数は不明です。パキスタンは国境地帯に100,000人の兵士を擁していますが、長年の敵であるインドとの通常戦争用に訓練され、ゲリラ戦の経験はないということです。

 記事に地名がいくつか書かれているものの、位置関係が確認できず、作戦の意図を読み取るのは難しそうです。しかし、これまでもパキスタン軍が華々しい戦果を発表した後で、同じ地域でタリバンの攻勢が見られてきました。今回程度の戦果では大した変化はないと考えるべきです。残念ながら、この戦いは長い目で観察する必要があります。




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