戦死者の棺の撮影が可能に

2009.2.28



 対テロ戦のサイドストーリーみたいなものですが、興味深いニュースがあったのでしょう解します。military.comによれば、米国防総省はこれまでいくつかの例外を除いて禁止していた戦死者の棺の写真撮影を許可しました。

 戦死者の遺体は遺族に返還される前にドーバー空軍基地(Dover Air Force Base・kmzファイルはこちら)に運ばれ、隊員による礼を受けます。遺体は棺に入れられ、棺には星条旗がかけられています。ロバート・ゲーツ国防長官は、1991年にジョージ・H・W・ブッシュ大統領によって禁止された棺の写真撮影を許可しました。ただし、遺族が希望した場合に限ります。ジョン・ケリー(John Kerry)やフランク・ラウテンベーグ(Frank Lautenberg)など、少なくとも2人の民主党上院議員がオバマ大統領に、カメラマンが棺を撮影し、空軍基地での式典に参加できるよう要請していました。主要な遺族グループは、この方針を歓迎する意向を示しています。

 いよいよこの戦争の意義が変わってきたという感じがしました。華々しい戦果の陰に戦死者の犠牲を隠すのではなく、映像記録として残すというわけです。ブッシュ政権下では、都合の悪い情報は隠し、聞かせたい情報だけを流すことが目立ちました。だから、この方針変更は歓迎です。この記事にはビデオ映像もついていますので、是非ご覧ください。


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