北朝鮮が地下ウラン工場を稼働か

2009.2.20



 非常に悪いニュースが出てきました。space-war.comによると、北朝鮮が寧辺に秘密の地下工場を持ち、高濃縮ウランで核爆弾を製造しようとしています。

 東亜日報は、匿名の韓国政府高官の言を引用し、この工場は寧辺の西位里(Sowi-ri )にあり、韓国とアメリカの情報当局がこの工場に関する情報を共有していると報じました。高官は技術レベルや高濃縮ウランの生産高については述べませんでした。

 イランが地下に核施設を作っているわけですから、その盟友の北朝鮮が真似してもまったく変ではありません。記事の他の部分は、これまでの経緯の要約で、目新しい情報は以上のみです。この情報はおそらくは、人的な諜報活動(HUMINT)から得られたものであり、さらに偵察衛星によって、状況証拠が集められたということでしょう。地下工場は偵察衛星では確認できませんが、出入口が分かれば、そこに出入りする機材を調べることで、ある程度は工場の規模が分かります。しかし、濃縮レベルや量までは、工場の稼働期間から大ざっぱに推測するしかありません。そんなわけで、この記事の情報が乏しいのも道理なのです。

 また、HUMINTによる情報は、偽情報をつかまされる危険もあります。偽の情報を流して、適当に工場に人や機材を出入りさせると、「そこに工場あり」と認識されてしまうのです。だから、この工場について、もっと詳細な情報が欲しいところです。

 本日は、時間があれば、別の記事も紹介する予定です。


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