タリバンが自爆攻撃で拷問に抗議

2009.2.12



 military.comによれば、タリバンがアフガニスタンのカブールにある法務省とその他の建物を襲撃し、19人が死亡しました。タリバンは8人が死亡し、死者の総計は27人でした。

 タリバン全員が自殺ベストを着用し、3人が実際に爆発させました。武装した5人が朝遅くに法務省を襲撃し、短時間制圧しましたが、攻撃開始後約2時間経った正午頃、アフガン軍が建物を奪還しました。カブール北部にある法務省の懲罰局では、2人の男が自爆ベストを使って自爆しました。さらに、文部省の近くで警察官が別のタリバン1人を射殺しました。文部省は法務省に近いため、襲撃者が文部省を標的にしたかどうかは不明です。タリバン報道官は、この攻撃が刑務所内でタリバン受刑者が拷問を受けていることに対する抗議だと声明を出しました。一方、統合参謀本部議長マイク・マレン海軍大将が、増派される兵士は3万人を超えないと述べたとmilitary.comが報じています。

 最近、イラクのバグダッドでも自爆攻撃が起きており、連携した動きかも知れないと私は懸念しています。警備の厳しいカブール市内で、それも大統領府の近くでテロ事件を起こしたことは、アフガン政府の治安能力に重大な疑いを起こさせます。タリバンが主張する拷問が、アフガン政府によって行われている可能性は高く、アメリカは自分たちの轍を踏まないようにアフガン政府に警告を発するべきでしょう。

 ところで、別の記事によれば、ロシアが米軍の武器をアフガンへ運ぶのを許可してもよいと、外務大臣セルゲイ・ラブロフが述べました。非致死性の物資だけでなく、武器も運んでよいという発言は初めてです。昨年4月と5月に、NATOの武器をロシアの軍用機で運ぶことが議論されたこともラブロフ大臣は明らかにしました。ロシアはその地政学的な利点を最大限に利用して、立場を確立しようとしているようです。


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