タリバンが昨年の戦果を誇張

2009.1.7



 military.comによれば、武装勢力「タリバン」が昨年の戦果を大幅に誇張して語りました。この記事は簡単に紹介します。

 タリバンは昨年、5,220人の外国人兵士を殺害し、31機の航空機を撃墜し、NATOとアフガニスタンの車両2,818両を破壊し、アフガンの軍人と警察官7,552人を殺害したと主張しました。NATOは昨年の戦死者数は286人だとしています。タリバンは20倍以上も戦果を誇張しています。タリバン専門家は、これは新しい戦士を手に入れるための宣伝か、誤った仮定によると言います。ハンヴィーがIEDで破壊された場合、タリバンは乗員全員が生き残っていても、4人が死んだと考えます(注 実際のハンヴィーの乗員は4〜6人)。タリバン報道官は、戦士が作戦をビデオ撮影して、総数を照合しており、数字は正確だと主張しています。

 こういう感覚がタリバンが国際社会に認められない理由の1つだといえます。テロ組織が最終的には合法化される傾向があるのは、すでに述べました。しかし、そのためにはテロ組織が世界中が認める常識に従う必要があります。特に数字に関して、ここまで大ざっぱだと、とても共同行動を行える相手とは思えません。このギャップをどう解決するかは、タリバンの武装解除に大きく関係してくると思われます。



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