国防総省がイラク撤退準備を計画中

2009.1.19



 military.comによれば、米国防総省はイラクからの撤退をオバマ次期大統領が約束した16ヶ月以内に実行するように準備計画を進めています。

 まだ、オバマ政権は発足しておらず、新大統領は国防総省に撤退命令を出していません。しかし、国防総省はすでに行動を開始しています。選挙期間中に、オバマ次期大統領は就任初日に統幕議長とイラク戦争を終わらせる活動計画について話をすると言っていました。この会議はまだスケジュールに入っていません。しかし、国防総省は言われる前に動き出しているのです。

 もはやブッシュ政権はイラク撤退の動きを止める力はなく、国防総省の意向を黙認するしかないのです。大量破壊兵器は見つからず、イラク侵攻に積極的だったドナルド・ラムズフェルド国防長官は辞任し、大量の民間人の犠牲とテロ容疑者の拷問が残されました。私が知る限り、ブッシュ政権の8年間には、世界的に見ても最悪の戦争指導が行われたと断言できます。それは本来アメリカに存在するはずの軍事的な英知をまるで無視していました。イラク侵攻は米軍を疲弊させただけでした。

 もっと残念なのは、そういうブッシュ政権に「責任政党」を自認する自民党が追随したことです。特に、小泉政権は最悪でした。アメリカ追随だけの政策では、日本の安全は守れないと実感させられた8年間でもありました。


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