ガザ侵攻:イスラエル軍が密集地帯に侵入

2009.1.14



 13日付のmilitary.comが、ガザ市の人口密集地帯で早朝、戦闘が始まったことを伝えています。

 これまでガザ住民の苦境が伝えられてきましたが、これまでは前哨戦に過ぎませんでした。これからが本格的な市街戦で、住民への被害も一層酷くなることを肝に銘じる必要があります。記事には住民への被害も数多く書かれていますが、今回は戦況のみを紹介します。

 イスラエル軍はテルホウワ(Tel Hawwa)の近くに前進し、夜間を通してテルホワワました。人口が多い市の中心部には1マイル(約1.5km)の距離に迫っています。テルホウワはガザ市南東の端付近にあります。残念ながら、手元の地図ではテルホワワがどこにあるのかは明確ではありません。globalsecurity.orgの記事によると、イスラエル軍は北西部と南東部の両方から市内に向かっています。兵士に対する自爆攻撃が数例確認されましたが、すべてが失敗に終わりました。

 この記事には気になることも書かれています。イスラエル軍は戦場からの情報を厳しく統制していますが、兆候はハマスが本気で戦っていないことを示しているというのです。また、ハマスが繰り返し主張しているイスラエル軍に対する壮大な攻撃は、嘘であることが分かったとも書かれています。月曜日に、ヤフーダ中佐(Lt. Col. Yehuda)とだけ認識されているイスラエル軍の大隊指揮官が、重大な抵抗に遭っていないと述べました。

 これらの情報により、まず、報道機関もイスラエル軍の情報統制に苛立っていることが分かります。問題はハマスの士気です。まだ、前哨戦だからこの程度なのか、残っている戦士も同様に士気が低いのか。この辺の見極めに数日必要になりそうです。相変わらず情報は少なく、戦況は不透明です。他にも重要な報道が出てきていますが、ガザ侵攻の分析に時間がとられ、手が回らない状態です。


ガザ侵攻に関する重要な情報源

マップは右クリックで拡大できます。


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