ISAFのヘリもパキスタン軍から銃撃

2008.9.27



 globalsecurity.orgによると、ISAFのヘリコプターも国境地域でパキスタン軍から銃撃を受けました。

 事件はカースト州(Khost)のタナイ(Tanai)で起こりました。パキスタン軍は、ヘリコプターが越境したので、事前警告のために発砲したとしています。NATOは、ヘリコプターはアフガン領域内で、定期的な任務の最中に攻撃を受けたと主張しています。ISAFのヘリコプターがパキスタン軍から銃撃されたのは初めてです。

 報道からすると、パキスタン軍がかなり神経質になり、まだアフガン領域内にいるヘリコプターに向けて発砲しているように見えます。米軍は今のところ、無理にパキスタン領土に入ろうとはしていないように見えます。

 military.comによると、パキスタンが金曜日に米軍に領土を侵害しないように警告しました。国境線を巡る両国の対立はどんどん深まっていきます。この調子で行くと、バラック・オバマ大統領候補の公約にも支障が出ます。大統領選挙にどんな影響が出てくるかが気になるところです。近いうちに、両国の軍の代表が話し合いを持つことになるのではないでしょうか。パキスタンの許可を受けた上で、米軍がパキスタンに入ることになれば、パキスタン軍はあれこれと米軍に条件を付け、米軍が思ったような作戦が行えなくなるという問題がありそうです。

 トルコ軍がイラク領内のクルド人の活動拠点16カ所を空爆した記事も載っています。場所はカンディル山(Qandil mountain)で、組織の指導者の拠点に対して、午後10時から2時間にわたって行われました。トルコ軍によると一般市民の被害を慎重に避けて爆撃が行われましたが、PKKの広報官によると、学校が被害を受け、3人が負傷しました。クルド問題については、なかなか情報が出てこないので、今回の記事は貴重です。

 別の記事で、昨日紹介した核兵器の取扱ミスによる将官の処分について、米国防総省が氏名を公表したことが報じられています。やはり、処分を受けて退役した将校が出ました。


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